井岡挑戦者見切った「あのパンチは僕には当たらない」
WBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
(12月31日 大阪府立体育会館)
2度目の防衛戦に臨むWBC世界ミニマム級王者の井岡一翔(22=井岡)が26日、大阪市内で練習を公開し、2ラウンドのスパーリングなどで汗を流した。練習時間の変更により、挑戦者で同級9位のヨードグン・トーチャルンチャイ(21=タイ)と、互いにスパーリングを“見学”。右の強打を披露した挑戦者に対し、井岡はそのパンチを封じきると断言。一方的な展開に持ち込み、11年を締めくくる。
自信が一層深まった。ヨードグンのスパーリングを冷静に見守った井岡は鼻で笑っていた。右の強打を打ち込む姿にも「パワーに自信があるみたいだが、あのパンチは僕には当たらない」と断言。想定内と強調した上で「普通にやって普通に勝つ」と言い放った。
練習時間が若干変更になったことで、互いのスパーリングを見合うという珍しい光景となった。先にスパーリングをこなした井岡だが、すでに固まっていたイメージが崩れることはなかった。「一番にパンチをもらわないこと。打ったら外すという意識でやってきて手応えがある」。直前で100ラウンド、合宿も含めると130ラウンド超をこなし、対策はバッチリだった。
今回は、2度の世界戦を見守ってきたトレーナーのイスマエル・サラス氏が不在。それでも「父(一法氏)や会長に指導してもらって、いい感じに仕上がった。走り込みで下半身が強くなり、体のぶれも一層なくなって負ける要素はない」と豪語。井岡会長は「サラスに教わってきたことをノートにつけていたから」と“虎の巻”でチェック済みであることを明かしたように、不安はない。井岡会長から「早めに体重を落とせ」と言われ、すでにリミット近くまで落ちている。減量への不安がなくなったことで直前の練習内容も濃いものになり、「今は楽しい」とさえ話している。
大みそかのビッグイベント、さらに地元・大阪で初の世界戦開催となれば燃えないわけがない。「大阪でできるのはありがたい。調整も違う」。実家から通う世界戦は“普段着”で戦える。王者に負ける要素は見当たらない。
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