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猪木、八百長力士救う!再就職先にIGFの舞台用意

[ 2011年4月17日 06:00 ]

八百長問題で解雇になった力士に救いの手をさしのべることを明言した猪木(左)とた鈴川

 IGFのアントニオ猪木会長(68)が16日、大相撲の八百長問題で引退、解雇となった力士にプロレス入りを呼びかけた。都内で行われた「GENOME15」(28日、東京ドームシティホール)のカード発表会見に出席した猪木会長は元力士をプロレスラーとして受け入れる意向を明らかにした。既に前向きな姿勢を見せている者もおり、多くの元力士がプロレス転向する可能性が出てきた。

 猪木会長が太っ腹なところを見せた。八百長問題で引退、解雇となった元力士についての質問が出た時だ。「全員連れてくればいいんだよ」と25人全員を受け入れる用意があることを明かした。さらに猪木会長は「昔は柔道出身と相撲出身の戦いだった。プロレス向きの力士もいると思う」と元力士に対する期待の言葉まで口にした。

 会見に同席した元幕内・若麒麟の鈴川真一は「何人かプロレスに興味のあるやつがいる。28日は見に来ると思いますよ」と発言。親交のある元千代白鵬、尾車部屋時代の同僚・元星風が「GENOME15」に来場することを明かした。格闘家への転身の希望を表明した元幕内・猛虎浪はじめ格闘技に関心を持つ元力士は少なくない。猪木会長はこうした元力士の“挑戦”を歓迎する意向だ。

 猪木会長の再就職支援活動には、行き場を失った元力士に救いの手を差し伸べるとともに、格闘家として素質のある選手を確保するという狙いがある。都内に建設中の「猪木道場」(仮称)は今月下旬に完成予定。猪木会長はこの道場で自ら選手育成を行う考えを持っている。今回処分を受けた元力士の多くは年齢的にも若く、体格も恵まれている。弟子を探している猪木会長にとっては“掘り出し物”なのだ。

 IGF関係者は「16歳くらいの若い人を新たに育てるよりもいい。元力士は体も大きく、素質もあるので即戦力として考えている」と証言する。IGFは日本人の選手層が薄いだけに、元力士の獲得は興行面でも意味のある補強になる。八百長問題で角界を追放された元力士が、闘魂を注入されてプロレスラーとして生まれ変わるのか。今後の動きが注目される。

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2011年4月17日のニュース