猪木、八百長力士救う!再就職先にIGFの舞台用意
IGFのアントニオ猪木会長(68)が16日、大相撲の八百長問題で引退、解雇となった力士にプロレス入りを呼びかけた。都内で行われた「GENOME15」(28日、東京ドームシティホール)のカード発表会見に出席した猪木会長は元力士をプロレスラーとして受け入れる意向を明らかにした。既に前向きな姿勢を見せている者もおり、多くの元力士がプロレス転向する可能性が出てきた。
猪木会長が太っ腹なところを見せた。八百長問題で引退、解雇となった元力士についての質問が出た時だ。「全員連れてくればいいんだよ」と25人全員を受け入れる用意があることを明かした。さらに猪木会長は「昔は柔道出身と相撲出身の戦いだった。プロレス向きの力士もいると思う」と元力士に対する期待の言葉まで口にした。
会見に同席した元幕内・若麒麟の鈴川真一は「何人かプロレスに興味のあるやつがいる。28日は見に来ると思いますよ」と発言。親交のある元千代白鵬、尾車部屋時代の同僚・元星風が「GENOME15」に来場することを明かした。格闘家への転身の希望を表明した元幕内・猛虎浪はじめ格闘技に関心を持つ元力士は少なくない。猪木会長はこうした元力士の“挑戦”を歓迎する意向だ。
猪木会長の再就職支援活動には、行き場を失った元力士に救いの手を差し伸べるとともに、格闘家として素質のある選手を確保するという狙いがある。都内に建設中の「猪木道場」(仮称)は今月下旬に完成予定。猪木会長はこの道場で自ら選手育成を行う考えを持っている。今回処分を受けた元力士の多くは年齢的にも若く、体格も恵まれている。弟子を探している猪木会長にとっては“掘り出し物”なのだ。
IGF関係者は「16歳くらいの若い人を新たに育てるよりもいい。元力士は体も大きく、素質もあるので即戦力として考えている」と証言する。IGFは日本人の選手層が薄いだけに、元力士の獲得は興行面でも意味のある補強になる。八百長問題で角界を追放された元力士が、闘魂を注入されてプロレスラーとして生まれ変わるのか。今後の動きが注目される。
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