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魔裟斗、ボクシング王者に殴り勝った

[ 2008年4月10日 06:00 ]

1R、カラコダ(左)に右フックをヒットさせる魔裟斗

 K―1ワールドMAX世界一決定トーナメント開幕戦が9日、広島グリーンアリーナで行われ、5年ぶりの王座奪回を目指す魔裟斗(29=シルバーウルフ)はボクシング元世界王者のヴァージル・カラコダ(28=南アフリカ)に右フック一発でKO勝ち。日本王者の城戸康裕(25=谷山ジム)、佐藤嘉洋(27=フルキャスト)らとともに8強入りした。世界一決定トーナメントセカンドラウンド(7月7日、日本武道館)の公開抽選会は10日、都内で行われる。

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 鮮やかなKO勝利だった。魔裟斗は序盤から多彩な攻撃でボクシングの元世界王者を圧倒。最後は3ラウンド22秒、相手の左ジャブに右フックを合わせると、カラコダの体がキャンバスに沈んだ。「今年はバリバリにやるよ。全員ぶっ倒して世界王者になるよ」。リング上でのマイクパフォーマンスに、観衆から大きな声援が飛んだ。

 作戦勝ちだ。カラコダの前進を止めるため、蹴り合いではなく、あえて打ち合いを挑んだ。昨年から始めた肉体改造に加え、対戦が決まってからは60ラウンド以上のスパーリングをこなし、徹底的にボクシング技術を向上させた。1ラウンドを5分にする練習でスタミナもつけた。「気持ちいいよ。言ったことは、しっかりやるよ。打ち合い上等だよ。左は見えていたし、最後は狙っていたから」。有言実行の勝利に、自然と声も弾んだ。

 人生の一大イベントに自ら花を添えることもできた。20日に都内のホテルで、タレントで愛妻の矢沢心(27)と挙式する。「みんなドキドキしていたと思うよ。負けたらどうするんだ、と思ったろうけど。でもオレは負けないよ」と笑顔で話した。10日の公開抽選会へ向けては「次は佐藤でしょ。いいかげんやらないと。どうせ隣に来るんだろ」と、打倒・魔裟斗を掲げる佐藤を指名。公私とも充実の“反逆のカリスマ”が、5年ぶりの頂点を目指して走りだした。

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2008年4月10日のニュース