【阪神ニューフェース紹介 浜田太貴】明豊の恩師が明かす天性の打撃センスとお茶目な横顔

[ 2026年1月12日 05:15 ]

2017年、明豊の浜田太貴(右)と川崎監督(撮影・近藤 大暉)

 昨年12月の現役ドラフトでヤクルトから阪神に加入した浜田太貴外野手(25)について、「虎のブンブン丸」と題して迫る。明豊高(大分)時代の恩師である川崎絢平監督(43)は天性の打撃センスに太鼓判を押した上で、お茶目(ちゃめ)!?な性格の一端も紹介。その上で、「数字にこだわってもらいたい」と新天地での飛躍を願った。

 初対面で規格外のパワーに度肝を抜かれたのを、今も覚えているという。川崎監督の脳裏に鮮明に焼き付いているのは、まだ中学生だった浜田の姿。初めて練習を見に行くと、逆方向へ鋭い打球をはじき返す怪物がいた。

 「中学生らしからぬ打球をどんどん打っていた。高校生でもこんな飛ばんなと。バッティングに関しては、中学生の段階では本当に群を抜いていました」

 なぜ逆方向へ強く打てるのか――。意外な理由があった。浜田が中学時代に練習していたグラウンドは左翼側が狭く、何度も打球がフェンスを越えてしまう。だから中学時代の監督から「レフトに打つと越えるから、逆方向に打て」と日々指導された結果、身についた“副産物”だった。

 打撃に関しては、天性のセンスがあった。「筋トレをめっちゃやるタイプではなかったけど、バットの先端を使う技術は最初からできていた」。持ち味の豪快なフルスイングに加えて、卓越したバットコントロールを持ち合わせており、スイングスピードと筋力を必要とせずとも打球を飛ばすことができた。

 その打撃にさらなる磨きをかけるべく、川崎監督は通常より長くて重い、87センチ、約1キロのバットを浜田のために購入。当初はティー打撃や素振りくらいで使わせようと思っていたが、それをフリー打撃でいとも簡単に使いこなしたという。「今の選手とかにそれを使わせると逆にバッティングが崩れちゃう。高校生では普通はうまく使いこなせない」。たぐいまれな才能は、着実に開花していった。

 それではさぞかし、練習に取り組む姿勢も優等生なのかと思いきや…。指揮官は「どっちかと言うと自分に甘いタイプ。集中力すごいなって思う日と、なんじゃそらっていう日があった」と豪快に笑い飛ばした。スカウトが視察に訪れる時などはヤル気満々だが、日常の練習では叱責(しっせき)することも多々あった。たとえば、ある遠征先で寝坊。翌日以降は試合に出させず、補助員をさせたこともあった。

 そんな高校3年間を経てヤクルト入団。毎年オフに浜田が母校へ帰ってくるたびに、恩師は教え子の成長を実感する。あいさつや気配りができるようになった姿に「ちゃんと大人になったんやな」と目を細める。

 「大分からは神宮より甲子園の方が近い。2桁ホームランを打てば、打点も上がってくるんで、数字にはこだわってもらいたい」

 新天地が決まった際にも直接、電話で報告を受けた。「おまえ、タテジマ似合うんか」と問うと「一応ヤクルトもタテジマなんで」と笑ったそうだ。恩師は大分の地から、聖地での躍動を心待ちにする。(山手 あかり)

 ◇浜田 太貴(はまだ・たいき)2000年(平12)9月4日生まれ、福岡県北九州市出身の25歳。明豊(大分)では2年夏の甲子園でベスト8。高校通算45本塁打。18年ドラフト4位でヤクルト入団。23年には自己最多の103試合に出場し、打率・234、59安打、5本塁打、22打点を記録した。25年12月に現役ドラフトで阪神へ移籍。1メートル77、81キロ。右投げ右打ち。

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