阪神・早川太貴 プロ野球史上初の育成新人が初先発から2戦2勝 「楽しもうと思ってマウンドに」

[ 2025年9月20日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神4-0DeNA ( 2025年9月19日    甲子園 )

<神・D23>初回、先発する早川(撮影・中辻 颯太)
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 阪神の早川太貴投手(25)が、甲子園初先発となった19日のDeNA戦で6回6安打無失点と好投し、2勝目を挙げた。育成入団新人が初先発から2戦2勝は、なんとプロ野球史上初の快挙。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)で対戦する可能性があるDeNA相手に2戦2勝と、“ハマ・キラー”ぶりもアピールした。公務員としての勤務経験を持つ異色の右腕が、ポストシーズンの秘密兵器に名乗りを上げた。 

 試合終了の瞬間をベンチから見届けると、早川は右拳を握った。6回6安打無失点で、甲子園初先発初勝利。初めて上がった聖地のお立ち台から見た景色は、壮観だった。

 「球場中が阪神ファン。歓声が、凄くうれしかったです」

 球団史上初の育成入団新人による先発勝利を挙げたプロ初勝利に続き、2勝目も記録に彩られた。育成入団新人の初先発から2戦2勝。今度はプロ野球史上初の快挙となった。

 深く沈み込み、半身の時間を長くすることで球持ちを良くする独特なフォームで、持ち味の打たせて取る投球を展開。初回1死一、三塁ではビシエドを、2軍で高橋から助言を受けて磨いた内角ツーシームで遊ゴロ併殺に仕留めた。6回無死一、二塁では筒香をチェンジアップで遊ゴロ併殺に打ち取り、最後はビシエドを三ゴロに料理。これで計11回1/3を、いまだ無失点だ。

 「今日はまず、楽しもうと思ってマウンドに行った。自分のピッチングができた」

 悔しいデビューが早川を強くした。7月16日の中日戦。甲子園初登板は、緊張のあまりボークを犯して前の投手が残した走者の生還を許した。「もっと準備しないと、あの舞台で戦えない」。痛感し、行動に移した。

 公務員時代を思い出し、糧とした。SGL尼崎の4分の1ほどの広さで、冬は暖房を入れても、温度計が氷点下を指す室内練習場で汗を流した日々。当時のチームの全体練習は週2度だけで、練習不足を補うため個人的に午前4時に練習場を訪れ、時間を捻出したほどだった。だが今は違う。時間もあり、環境にも恵まれている。

 「プロに入って、この素晴らしい環境があるからこそ、もっと設備、時間を使ってやらないといけない」

 だから練習メニュー間のわずかな時間もチューブトレーニングを敢行し、あえて夜間に一人で体を動かしもした。そうして迎えた2度目の甲子園のマウンド。「これだけやった」という自信が投球の原動力となった。

 対DeNA2戦2勝と、CSファイナルSで対戦の可能性がある相手に“キラーぶり”を発揮。「(CSでも)チャンスをもらえるかもしれないので、そこでしっかり投げられるように」。短期決戦の“秘密兵器”に、名乗りを上げた。 (松本 航亮)

 ▼阪神・安藤投手チーフコーチ(2勝目の早川について)全体的に落ち着いて投げられていた。(要所で)ダブルプレーも取れたし、早川のピッチングができていた。
 
《早川がプロ2勝目》
 ○…新人の早川(神)がプロ2勝目。前回登板8月27日DeNA戦のプロ初先発初勝利に続く2試合連続勝利を飾った。育成ドラフトで入団した新人投手の2勝以上は、13年宮川将(楽)の2勝(先発1、救援1)、18年大竹(ソ、現阪神)の3勝(先発3)に続く3人目。前出2人もプロ初勝利から無傷で2勝目を挙げているが、登板2試合連続でプロ1、2勝目は早川が初めて。

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