槙原寛己氏&伊東勤氏が語る巨人・マー君復活の鍵――「フォーム」「甲斐」「変化球」…

[ 2025年4月1日 05:30 ]

練習で汗を流す戸郷(左)と田中将(撮影・郡司 修)
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 旬な話題に斬り込む企画「マイ・オピニオン」。今回のテーマは巨人に移籍して再起を期す田中将大投手(36)だ。3日の中日戦(バンテリンドーム)で新天地でのデビューを迎える。日米通算200勝まで3勝。昨季0勝からの復活はなるのか。スポニチ評論家の伊東勤氏(62)、槙原寛己氏(61)が調整過程を分析し、見解を寄せた。

 ≪槙原氏 キャンプから取り組む「縦振り」フォームプラスに≫残り3勝に迫る日米通算200勝は間違いなく達成するだろう。2桁勝利は厳しいかもしれないが、昨季0勝の田中将にしてみれば十分に「復活」を遂げるシーズンになるのではと思う。

 (1)キャンプから取り組む「縦振り」のフォーム これはプラスに働く。右肘の位置が高くなってボールに角度がつけば、スプリットが武器の田中将は縦の変化をうまく使える。投手は故障や年齢などの影響で徐々に肘の位置が下がってしまう。その方が楽に投げられるからだ。若い頃は可動域も広く、上から勢い良く投げ下ろしても負担が少ない。田中将にとってはこれまでと違う感覚を手にし、少しでも自信を持ってマウンドに上がりたいとの思いだろう。

 (2)新加入の甲斐とのバッテリー リード面はもちろん、甲斐はワンバウンドのボールを止める「ブロッキング」の能力が高い。スプリットを使う田中将にとっては安心材料だ。肩の強さは相手走者への抑止力にもなるはず。ともに新加入。化学反応が起こることに期待したい。

 (3)セとパの野球の違い DH制のあるパ・リーグには150キロ
超の直球を武器にするパワーピッチャーが多く、打者もそれに対抗する強いスイングを求められる。現在の田中将は直球の最速が145キロ前後。力で勝負するタイプではないため、変化球などを巧みに使うセ・リーグの野球の方が合っている可能性はある。

 シーズンの勝ち星は7~8勝か。負け数も同じぐらいになるかもしれない。ただ、日米での経験豊富な36歳の存在は、若手投手にとって「学び」にもつながる。勝利数以上に田中将の加入はチームに好影響をもたらすと思う。

 ≪伊東氏 最速145キロ 今の直球では怖さを感じない≫オープン戦から2軍戦までの調整登板。15回3失点と抑えられてきているが、投球を見る限り現状の田中将は厳しい。直球は最速145キロ。さらに2キロ、3キロが上がってくるかといえば、年齢的なものが影響しているかもしれず難しい。

 変化球でコーナーを突いて、かわそうと思っても簡単にはいかない。強い直球があれば邪魔になって打者も反応してくれるが、今の直球では追い込まれても怖さを感じないし、おいそれと変化球の誘いに乗ってくれない。試合をつくるには荒々しい内角攻めが必要。内角をえぐって外の球に踏み込ませない投球を徹底できなければ活路は開けてこない。

 開幕6試合目の先発は阿部監督の最大限の配慮だろう。3日の木曜日の中日戦(バンテリンドーム)に先発すると、翌週の木曜日は試合がない。登板翌日に登録を外してリセットした上で、2週後の17日のDeNA戦(東京ドーム)に登板できる。その翌週の木曜日も巨人は試合がなく、同じように“投げ抹消”で2週後、5月1日の広島戦(東京ドーム)に回る。十分休養を取らせながら屋内球場での3度の登板でバックアップする。ただ、その間に結果を残せなければ、厳しい判断が下される可能性もある。合格ラインは勝敗に関係なく5回3失点がメドになると思う。

 女房役が経験豊富な甲斐なのはプラス材料だ。リードは“お任せ”だろうし、状態が悪ければ「今ちょっと厳しいから内角使いましょう」「もっと攻めていきましょう」と若い捕手では言えないことも直言してくれる。開幕から3度の先発が勝負。うまく乗り切れたらという条件つきで今季は5勝5敗。昨年1度しか登板していないことを考えれば“復活”に値すると思う。

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