ソフトバンク・マルティネス 6回無失点で初登板初勝利 打線も13点援護

[ 2021年5月2日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク13-0オリックス ( 2021年5月1日    京セラD )

<オ・ソ>移籍初勝利を挙げたマルティネス(撮影・成瀬 徹) 
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 鷹のマルちゃん、鮮烈デビュー!ソフトバンクは1日、オリックスに13―0で完勝した。日本ハムから移籍し、今季初登板初先発のニック・マルティネス投手(30)が6回5安打無失点の好投で新天地1勝目を挙げた。打線も初回から5連打4得点で援護。松田宣浩内野手(37)、柳田悠岐外野手(32)、周東佑京内野手(24)の本塁打など、先発全員安打で今季最多の13得点を奪った。

 ピンチでも動じない。マルティネスが先発として堂々の鷹デビューを飾った。6回に初の連打で無死一、二塁とされたが、モヤを153キロ直球で二ゴロ併殺。ジョーンズをチェンジアップで空振り三振。両助っ人を料理しファンも納得の98球だ。6回無失点で移籍後初登板初勝利。初のお立ち台も待っていた。

 「昨日の負けは痛かったので、今日は準備をしていました。調子は良かったし、アドレナリンは出たが序盤に点を取ってくれて楽に投げることができた」

 4回以外は毎回走者を背負う投球。甲斐のリードと打線を信頼し打たせて取った。「アリガトウゴザイマース。ソウデスネ」と、昨季まで日本ハムに在籍した男は日本語も挟む。

 絶品のマウンドさばきも披露した。2回2死二塁では強烈な投直をグラブに当てた後に一塁送球。この日の直球の最速は156キロ。基本は直球とカットボールが軸でナックルカーブ、チェンジアップとツーシームが決め球やカウント球だ。投球術とフィールディングの良さも示した。

 コロナの影響で来日が遅れ、ファームでの登板は2試合だけ。それでも、しっかり調整した。昨季は対戦相手としてチームは2度、対戦。その際に制球力とカットボールに魅力を感じ獲得に動いた工藤監督の評価は申し分ない。

 「制球がいいんでね。四球で崩れることはないでしょう。相手にとっては打ちにくい、絞りにくい、走者を還せない。素晴らしい。頼りになる選手がまた1人出てきてくれて、うれしいな。次回も楽しみ」。先発ローテーション定着に合格印を与えた。

 「マルちゃん」の愛称も新天地・福岡の仲間の間で浸透中。米国でも温暖なマイアミ出身なだけに「暖かい福岡がいい」とニヤリ。夫婦で寿司が好き。「日本で一番、強いチームに入れた。全部の試合を全部勝とうという意識でやっているので僕も1つでも勝ちに貢献する」。先発投手陣の台所事情が苦しい中で現れた救世主は、新たな誓いを立てていた。

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2021年5月2日のニュース