開幕投手決定の広島・大瀬良 目指すは北別府以来の3年連続開幕勝利!「相手が誰でも変わらない」

[ 2021年3月2日 05:30 ]

<広島沖縄キャンプ>   キャンプ最後の円陣で爆笑する大瀬良(中央)ら広島ナイン      (撮影・成瀬 徹)
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 広島・大瀬良大地投手(29)が開幕投手を務めることが決まった。1日に沖縄キャンプを打ち上げた佐々岡監督が明言した。3年連続の大役は前田健太(現ツインズ)が10~12年に登板して以来。昨年9月の右肘手術から完全復活を期すエースが82~84年の北別府学以来、球団史上2人目の3年連続開幕戦での勝利投手を目指す。

 大瀬良が佐々岡監督から開幕投手の構想を伝えられたのは昨年12月。同9月に手術した右肘が完全に回復することを条件とされた。

 「リハビリの段階。“いけるように頑張ります”とは言ったけど、どっちに転ぶか分からなかった。しっかりとした形を見せていかないとみんなも納得してくれないと思ったので、大丈夫かな…というのはありました」

 不安が先行する中、術後の経過は順調だった。年明けにはブルペン入りし春季キャンプは2軍スタートだったが2月20日に1軍合流。同22日のシート打撃で最速148キロを計測した。術後初の対外試合となった28日の日本ハム戦で3回無失点の好投を見せた後、指揮官から「頼むぞ」と正式に大役を託された。

 「2年連続で開幕投手をやらせていただいて、非常に特別なマウンドであることを肌で感じている。すごく意味のある場所。しっかりといい調整をして最高のパフォーマンスを見せられるように」

 昨季8勝の九里、新人王の森下も候補にあがる中、佐々岡監督が決断を下すには実戦1試合で十分だった。

 「昨日(28日)の(日本ハム戦の)投球を見て確信した。僕の中では(大瀬良が)エースという気持ちが変わらなかった」

 19年の巨人戦は8回無失点。20年のDeNA戦は自身初の本塁打を放ち1失点完投で、いずれも勝利投手になっている。

 「(相手が)どの投手でもやることは変わらない。なんとか1発目を勝って、いい流れでシーズンをスタートできるように魂を込めて投げたい」

 3年連続で白星を挙げれば、今季から務める投手キャプテンとしても最高のスタートになる。 (河合 洋介)

 ○…広島の3年以上連続の開幕投手は、10~12年前田健の3年まで過去6人で7度。最長は53~58年長谷川良平の6年。大瀬良は初めて開幕投手を務めた19年から2年連続の勝利投手。3年連続の開幕投手勝利なら、広島では北別府学の82年初開幕投手から3年連続に並ぶ球団最長となる。

 ▽大瀬良の開幕投手
 ★19年 3月29日巨人戦(マツダ)6年目で初めての大役。菅野と投げ合い8回7安打無失点。試合は5―0で勝利投手。前年まで同僚の丸から4奪三振など11奪三振はチーム開幕投手では最多。
 ★20年 6月19日DeNA戦(横浜)今永と投げ合い9回4安打1失点の完投。5―1で勝利投手。2回ロペスの先制ソロを許したが、打線の援護で逆転。自身も9回にプロ1号2ランを放った。開幕戦の投手本塁打は80年池谷公二郎以来チーム2人目。

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