阪神・藤浪 打者5人4K!ローテへ久々“実戦”で猛アピール「投げにくさはなかった」

[ 2020年5月25日 05:30 ]

シート打撃に登板し、豪快な投球を披露した阪神・藤浪(球団提供)
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 阪神の藤浪晋太郎投手(26)が24日、甲子園球場での集合練習でシート打撃に登板し、打者5人から4三振を奪った。実戦的な投球は3月18日のオリックスとの2軍練習試合以来。2カ月以上のブランクを感じさせない投球を本拠地マウンドで披露した。

 藤浪は今年初めて聖地のマウンドから打者と“対戦”し、豪快に腕を振り下ろした。5人に対して4三振を含む完全投球。打者側に実戦勘が鈍っている事情はあっても、順調な滑り出しと言える内容だ。

 「思っていたより、しっかり投げられました。久しぶりだったので、もう少し投げにくさがあるかなと思ってましたけど、その辺はなかったので。しっかり投げる事ができて良かったと思います」

 球団広報を通じたコメントで久々の“実戦”を振り返った。最初に対峙(たいじ)した福留を二ゴロに打ち取り、以降は上本、北條、植田、江越を立て続けに空振り三振に仕留めた。制球面で課題とされる右打者とも3度対戦。「全体的にストライク先行でいけた」と振り返ったように手応えは上々で、「もう少し変化球で簡単にカウントを取ったり。次回以降、そういうことができればと思っています」と前に進むための課題も得ることができた。

 見守った矢野監督からは「躍動感あるピッチングだったし、三振を取れたというところで手応えのあった登板になったと思う」と一定の評価を受け、「中継ぎで1回というようなピッチャーじゃないので。もっと長いイニングを投げるためにどうするか。次のステップとしてそういうところが見えたと思う」とさらなる上がり目を期待された。

 「体の状態自体はだいぶ良い感じ。腕も振れていますし、真っすぐも走っているので、あとは、自分の意図を持って投球ができるように、開幕に向けてしっかりやっていればと思ってます」

 約2週間の入院や自宅待機期間を強いられた8年目の逆境。自宅でネットスローに取り組んだり、4月24日から開始した鳴尾浜施設での自主練習で投球練習を重ねるなど肩を冷やさず、今月19日に甲子園組に合流した。チームが活動を休止した3月下旬時点では先発枠の5、6番手を争う立場。6月19日の開幕を目指し、再び始まったサバイバルにおいて力強い一歩を踏み出した。(巻木 周平)

《藤浪の経過》
 ▼3月18日 2軍練習試合のオリックス戦で登板。

 ▼21日 嗅覚障害の症状を訴える。

 ▼24日 兵庫県内の病院を受診。翌25日に別の病院を受診し、PCR検査が必要との判断。

 ▼26日 PCR検査で新型コロナ陽性が判明。翌27日に入院。

 ▼4月7日 大阪府内の病院を退院。球団を通じ、謝罪の意を込めたコメントを発表。

 ▼23日 甲子園球場の施設内で会見し、退院後初めて公の場に。

 ▼24日 鳴尾浜球場での自主練習開始。

 ▼5月19日 甲子園球場での練習に合流。

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