ソフトバンクの“ロマン砲”リチャードが今季初先発いきなり猛打賞!! 連勝は「7」でストップも

[ 2024年5月2日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-4楽天 ( 2024年5月1日    みずほペイペイD )

<ソ・楽>3回、二塁打を放ち、ベース上でガッツポーズするリチャード(撮影・成瀬 徹)
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 首位・ソフトバンクは1日、楽天に3―4で敗れた。連勝は7で止まったが、打線で明るい材料があった。今季初めてスタメン出場したリチャード内野手(24)が3安打1打点と活躍。0―3の7回には左翼線へ適時二塁打を放ち、この回に3点を挙げて一時同点に追いついた。リチャードの猛打賞はプロ7年目で初めて。“ロマン砲”と呼ばれる未完の大器が飛躍のきっかけをつかんだ。

 二塁ベース上で大股を開き、リチャードは豪快に右腕を突き上げた。0―3の7回無死一、二塁、楽天・酒居が投じたフォークを振り抜いた。三塁線を破る適時二塁打で反撃ののろしを上げた。

 「久々の1軍の雰囲気の中で、むちゃくちゃうれしかったので思わず(ポーズが)出た。山川さんに“ださいな~”と言われたので、もうやりませんけど」

 前日4月30日に今季1軍初昇格し、この日は「7番・三塁」で今季初スタメン。初打点もマークし、この回は中村晃、栗原の代打攻勢で一時同点に追いついた。

 尊敬している山川と2日連続で試合前のアーリーワークから時間をともにした。師匠からは「(結果を恐れずに)自分のスイングを3回して帰ってこい」とアドバイスされてきた。「一緒にいると整いますし。確認できる。4打席くらいあるので12回、バットを振る気だけでいった」。試合に臨む意識から変わった。

 3回には先発・藤井のチェンジアップを右中間フェンス直撃の二塁打。今季初安打で波に乗り、5回には左前打を放った。山川と初めて一緒にスタメン出場し、プロ初の猛打賞を果たした。見守った王貞治球団会長は「リチャード、よく頑張ったよね。山川がいるから心強いだろうし」とうなずいた。

 昨季1軍では22試合で打率・115、0本塁打、打点なし。今季も2軍で3本塁打、10打点ながら打率・182だった。それでも小久保監督は不振のウォーカーに代えて1軍に呼んだ。「去年秋からノータッチだったんで。自己管理と体重キープができてるか。準備してきたかを見たい」。気になる体重についてリチャードは「ピーク時よりも5キロ減りましたよ」。指揮官は「何か昨日から雰囲気があったね。いいところを見せてくれたね」と118キロの巨体の猛アピールを称えた。

 チームの連勝は7で止まったが、ロマンあふれる大砲の活躍は明るい材料だ。「小久保監督のために死ぬ覚悟で恩返しをしないと。いい加減、生き残らないと。今年こそは、と思っています」。次こそは勝ちに導く一打を決める。 (井上 満夫)

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