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大岩監督 “強いメッセージ”でイレブンけん引 育成年代のU23に適任の「トップダウン型」

[ 2024年5月1日 04:39 ]

サッカーパリ五輪予選兼U―23アジア杯カタール大会準決勝   日本2―0イラク ( 2024年4月29日    ドーハ )

試合後、笑顔の大岩監督(中央)=撮影・小海途 良幹
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 大岩剛監督のプランが実を結んだ。2戦ぶりに先発起用したMF荒木が追加点。今大会初めてMF松木とインサイドハーフで同時先発させイラクを翻弄(ほんろう)した。1次リーグではターンオーバーで臨んだ韓国戦に敗れ、批判も浴びた。それでも「総力戦」という信念は崩さなかった。全てはこのイラク戦のため。96年アトランタ大会から続いた五輪出場を継続させ「やっぱりね、率直にホッとしてる」と本音を漏らした。

 鹿島時代の強化責任者だった鈴木満氏は、指導に強いリーダーシップが発揮されているという。「剛はトップダウン型。選手の話を聞きながらも強いメッセージを出せるのが指導者としての形。方向性を強く打ち出してくれる」。A代表の森保監督が採用するボトムアップ型とは対照的なマネジメントだが、育成年代のU―23代表としては適任だった。

 現役時代は兄貴分で知られた。鈴木氏は「チームの長男。周囲がもめたりしても“剛さんがいれば収めてくれるよな”っていう存在だった」と振り返る。現役生活の最終盤は出場機会が減っても腐らなかった。その姿勢が今につながる。各選手の役割を明確に示し、ここまで22人を適材適所で起用。この日は出場停止明けのDF西尾も出場させた。
 五輪出場が決まったことで今後はメンバー争いもさらに過熱する。五輪の登録メンバーは18人、OA枠を除けばU―23世代は15人の狭き門となる。大岩監督は「全員が健康で出られる状態でないといけない。選手に責任を持たせ、それが試合で表れて団結を生む」と力強く言った。

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