エンゼルス・大谷 二刀流“転換期” 30代はDHか一塁兼リリーフ?2度目TJ手術に踏み切る例多いが…

[ 2023年8月25日 02:30 ]

エンゼルス・大谷 右肘内側側副じん帯損傷

<エンゼルス・レッズ>第1試合の2回、緊急降板する大谷(撮影・光山 貴大)
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 思い出すのは10年ほど前。レッドソックス・松坂や、オリオールズの和田(現ソフトバンク)ら日本選手のトミー・ジョン手術が続出し、集中的に取材を続けていた時のことだ。ドジャースの医療スタッフから「手術もその後のリハビリも進歩し復帰の確率は著しく高まった。だが、2度目の手術は依然リスクがある。復帰までにより時間がかかるし、手術の成功率も低くなる」と教わった。

 ただ、医療は進化。2度目でも復帰する選手も増えている。今季11勝3敗のレンジャーズ・イオバルディ、ブルージェイズ・柳賢振(リュ・ヒョンジン)は昨年6月の手術から今月1日に復帰し、4試合で2勝1敗、防御率1・89だ。今季もレンジャーズのデグロムが2度目の手術に踏み切った。大谷が仮に2度目の手術となっても、25年には復帰できるのかもしれない。だが、これは投手のみの選手の話。大谷が何に重きを置くかによるがこれが、二刀流としての転換期ではないだろうか。来年30歳になる年齢も考えてのことだ。

 ベーブ・ルースが23、24歳の二刀流時代に「体のことを考えると、これをずっと続けていくのはきつい」と言った。30代の大谷が、22年と23年のような先発投手としてフルシーズンの二刀流を続けるのは過酷だ。選手生活が短命で終わる危惧もある。大谷にとって勝つことが一番重要であれば、チームのために毎日フィールドに立ち続けねばならない。そうであれば、より野手に傾いた新たな二刀流でいけないものか。DH兼リリーフ、野手なら肩への負担が少ない一塁もある。3月のWBC決勝のようなリリーフなど、ある程度余力を持って、投げて打って暴れ回る選択もある。(奥田秀樹通信員)

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