祝儀袋を二度見!熱海富士 霧島撃破で自己最多41本の懸賞金を獲得「落ち着いていたのがよかったのかな」

[ 2024年5月15日 04:30 ]

大相撲夏場所3日目 ( 2024年5月14日    東京・両国国技館 )

<大相撲夏場所3日目>霧島を押し倒しで破り、懸賞金を受け取る熱海富士(撮影・松永 柊斗)  
Photo By スポニチ

 前頭筆頭・熱海富士が2場所連続で大関・霧島を押し倒し、初日の豊昇龍に続いて2大関を破った。自己最多41本の懸賞金を獲得し、ここ2場所逃してきた新三役昇進へ好スタートを切った。カド番の霧島は2敗目で黒星が先行した。勝ちっ放し7人は全て平幕力士で、宇良や御嶽海らが3連勝とした。

 破壊力の証だろう。熱海富士は当たって押し込むと、右からいなしてきた霧島を後ろ向きにし、迷わずに出た。お尻から土俵へ落ちた霧島を桟敷席まで押し倒した。霧島、貴景勝を破った春場所に続き2大関を撃破した。

 「落ち着いていたのがよかったのかな」

 取組後、中継局NHKのインタビュールームへ向かう時に手にした厚い祝儀袋を二度見した。満面の笑みで支度部屋で付け人に手渡した懸賞金(1本手取り3万円)は41本。兄弟子の横綱・照ノ富士の休場で結びの一番に出場する機会を得て、自己最多の懸賞金を手にした。春場所は15日間で61本だったことを思えば驚きもうなずける。

 春場所後、暴力問題で一時閉鎖になった宮城野親方(元横綱・白鵬)率いる宮城野部屋の力士が伊勢ケ浜部屋に転籍。20歳のホープ、十両の伯桜鵬らが加わり、白まわし姿の宮城野親方からも指導を受ける。「若い子が入って、稽古が激しくなっています」と合流効果を実感する。土俵下の粂川審判長(元小結・琴稲妻)は「圧力が凄かった。ずっと(幕内)上位。自分の位置だと思ってやっている」と目を見張った。

 西前頭筆頭の初場所は6勝、東前頭2枚目の春場所は8勝で三役昇進を逃した。大関3連戦を2勝1敗で終え「まだ12番あるので頑張ります」。新三役昇進へ、簡単に満足するわけにはいかない。 (筒崎 嘉一)

《カド番大関もう2敗》
 カド番の霧島が2敗目を喫して黒星先行となった。安易に引いたところを押されて土俵下に激しく転落。春場所前に痛めた首の調子がまだ悪いのか「怖がって逃げてしまっている」と鋭い立ち合いからの速い攻めは影を潜めていた。相手の圧力があったことも確かだが「やっぱり自分の立ち合いですね」と敗因を分析。大関の地位を守るためにも「自分の相撲を取ることが大事」と切り替えを誓った。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

スポーツの2024年5月15日のニュース