琴ノ若改め琴櫻「不思議な感覚」偉大な祖父との約束果たし感慨 桜色の着物で異例の“襲名会見”

[ 2024年4月30日 16:15 ]

<琴櫻番付発表会見>会見に臨んだ琴櫻。右は師匠の佐渡ケ嶽親方(撮影・郡司 修)
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 日本相撲協会は30日、大相撲夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、琴ノ若からしこ名を改めた大関・琴櫻(26=佐渡ケ嶽部屋)が千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で会見を行った。

 新しいしこ名「琴櫻 将傑」と記された新番付を手にした大関は「不思議な感覚ですね」と率直な感想を述べた。祖父で先代師匠の元横綱・琴櫻のしこ名を襲名。番付表に「琴櫻」の文字が記載されるのは、先代師匠が引退した1974年(昭49)名古屋場所以来、実に50年ぶりのことだった。小学生の頃に生前の祖父と交わした約束をついに実現させ「一つ約束を守れたのはよかったかな」と感慨を込めた。

 19年名古屋場所の新十両昇進時に「琴鎌谷」から「琴ノ若」に改名。父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・初代琴ノ若)からしこ名を受け継いで5年。「まだ“琴ノ若”で反応してしまうと思う。思ったよりも実感ないですね」。呼ばれ方も変わったばかりで、まだ慣れていないようだった。この日の会見には、桜色の着物で登場。新しいしこ名にちなんで付け人が選んだそうで「着ながら“やってるな”と思いました」と笑顔を見せた。

 大関2場所目で迎える夏場所へ「先代の名前だと思って土俵に上がるとプレッシャーになるので、余計な考えを持たずにやりたい。自分は自分。いただいたら自分のしこ名だと思って、今まで通り」と、しこ名は変わっても気持ちは変えない。さらに「しこ名に関係なく、先代には追いつきたいと思っている。つかめるところまで来られたと思うので、またここからしっかり鍛練を積んで自分らしくやっていければ」ともう一つ上の番付を目指す覚悟を示した。

 昇進場所ではないタイミングで行われた異例の“襲名会見”。この日は稽古場の上がり座敷を埋め尽くすほど大勢の報道陣が集まった。琴櫻は「ここまでの会見とは思わなかった。囲み(取材)ぐらいかと思っていた」と苦笑い。偉大な祖父のしこ名を受け継いだ大関への、注目と期待の高さが表れていた。会見後には「琴櫻」のサインを初披露。書いた字もまた、先代師匠によく似ていた。

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