【玉ノ井親方 視点】重圧にのまれたか…大関のもろ手突きが大失敗

[ 2024年3月21日 04:35 ]

大相撲春場所11日目   ○尊富士(寄り切り)琴ノ若● ( 2024年3月20日    エディオンアリーナ大阪 )

寄り切りで琴ノ若を破る尊富士(左)(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 尊富士が大鵬さんに並ぶ新入幕11連勝をマークした。本当に凄い力士が出てきたとしか言いようがない。

 琴ノ若も日に日に調子を上げてきていたが、その勢いにのまれた感じだった。立ち合いは大関に分があった。柔らかい上半身を生かし相手の当たりを吸収。すかさず右からおっつけ、尊富士の体を泳がせた。しかし直後にもろ手突きにいったのが大失敗。脇が空いた隙を尊富士に突かれ、右を差されて懐に入られた。上体を浮かされ、一気に土俵の外まで持っていかれた。

 なぜ大関はあの場面で、もろ手にいったのだろうか。右か左のどちらかで差しにいけば、流れは変わっていたはずだ。新入幕力士に負けられないという重圧が相撲を消極的にさせてしまったのか、大事に取りすぎた。一方の尊富士にとっては大きな白星になった。このまま千秋楽まで突っ走る可能性は十分にある。(元大関・栃東)

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年3月21日のニュース