【二所ノ関親方 真眼】尊富士 速い立ち合いからの左差し完璧

[ 2024年3月20日 04:40 ]

大相撲春場所10日目 ( 2024年3月19日    エディオンアリーナ大阪 )

尊富士(右)は押し出しで大の里を破る (撮影・奥 調)
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 大銀杏(おおいちょう)が結えない新鋭同士の大一番は立ち合いが全てでした。尊富士の当たりのスピードが抜群に速かった。加えて大の里の右差し、かち上げを完全に読み切って“待ってました”としっかり左を固めて左差し。大の里が我慢できずに体を開いてきたところを迷わず出ました。土俵際は体勢が崩れましたが、相手に重圧をかけ続けていたので危ないところはなかった。完璧な内容でした。

 怒濤(どとう)の10連勝。少しは動揺もあるのかなと見ていましたが堂々としていました。絶対に負けられない大一番で力を出し切ったことは評価に値します。

 後続に2差つけて残り5日間。11日目は大関初挑戦です。琴ノ若はこれまで戦ってきた相手とは打点の位置が違うので、当たる感覚がずれてきます。大関独特の距離感に対応できれば尊富士ペースに持ち込めるとみています。ここからが正念場。星勘定を気にせず、思い切りの良い相撲を期待します。(元横綱・稀勢の里)

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