アメフト桃山学院大　1年前のリベンジ果たし、3年ぶりの1部昇格

関西学生アメリカンフットボールリーグ1部2部入れ替え戦   桃山学院大31―28龍谷大 （ 2023年12月16日    たけびしスタジアム ）

　カクテル光線の下で、桃山学院大QB木村道正（4年）が笑っていた。「昨年負けたリベンジができて良かった」。2021年シーズン以来、3年ぶりの1部昇格へ導いたベストパフォーマンス。肩から重責を下ろし、また表情が和らいだ。

　同じたけびしスタジアム、同じ龍谷大と戦った昨年の2部リーグ戦。優勝争いを演じたライバルに18―27と敗れ、入れ替え戦進出へ後れを取った。「途中で相手の流れに飲まれてしまって…。その反省を生かそうと思った」。先に14点リードしながら、シーソーゲームに持ち込まれる嫌な展開。チームのテンションを保つため、意識的にサイドラインで声を出した。そしてクライマックスは23―28とリードされた第4G10分52秒に決めた26ヤードの逆転TDパス。「永峰とずっと練習して合わせていたパスを試合で出せました」。2部降格やコロナ禍など、苦しいことも多かった4年間への思いをその1本にこめていた。

　「（QBの）井上とか山口は1部で通用する選手。頑張って欲しい」

　1部昇格の実績、そして後輩へのエールを残し、木村は4年間の大学アメフト生活を締めくくった。