西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~⑩ アイアン編「距離のコントロール」

[ 2023年12月15日 12:00 ]

西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~⑩ アイアン編「距離のコントロール」
Photo By スポニチ

 中途半端な距離を打つ際、振り幅を変えて失敗したことはありませんか?西川哲プロによれば、振り幅を変えるのはスイングを変えるのと同じだと言います。いつもと異なるスイングをするから、ミスの確率も上がるとのこと。そこで今回はスイングを変えずに、距離を調整する方法を紹介します。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。 動画で見る・西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~⑩

 常住 例えば8番アイアンでは大きいけど、9番アイアンでは短いといった、中途半端な距離を打つときってあるじゃないですか。その場合はどうするのがベストでしょう?

 西川 小さい番手で飛距離を伸ばそうとするよりも、大きい番手で飛距離を落とすことをお勧めします。ただし、スイング幅を変えることは避けたいですね。よく何時から何時までの振り幅で打てと言われますが、結局それって、いつものスイングを変えることになります。練習量が少ないアベレージゴルファーが、本来のスイングと別のスイングをマスターすることは大変です。

 常住 ではどのようにして距離を落とせばいいのでしょうか。

 西川 クラブフェースを少し開いて打つことです。仮に8番アイアンのフルショットが130ヤードの人なら、フェースを開いて打てば120ヤードになります。

 常住 フェースを開いて打ったら、ボールは目標の右へ飛んでいきませんか?

 西川 ちょっと説明不足でしたね。私がいうフェースを開くとは、フェース面を右に向けるのではなく、普通に構えた状態から少しだけフェース面を上に向けてロフトを大きくすることです。

 常住 確かにその構えだと目標の右には飛んでいきませんね。しかも、ロフトが大きくなった分、いつもと同じスイングでも飛距離が落ちます。

 西川 そうなんです。フェース面を右に向けた後に、スタンスをオープンにしてフェース面を目標に向ける打ち方もあります。しかし、これだといつもとは違うスイングになるため、やはりミスショットの確率も高くなるんです。

 常住 フェース面をどれだけ上に向けるかは、落としたい距離によって変わると思いますが、練習場で確かめる必要がありますね。

 西川 その通りです。でも、サンドウエッジで極端に短い距離を打とうとする場合は多少は振り幅を小さくする必要があります。その分、練習しておきましょう。ただし、フェース面を上に向けてロフトを大きくしておけば、極端に振り幅を小さくする必要はありません。

 常住 スイングを変えなくても飛距離を落とさずに打てるのは、アベレージゴルファーにはメンタル面でも大きいですね。

 西川 振り幅で距離を調節するのって、意外と難しいですからね。少しでも振り幅が大きいと思うと、スイングスピードを緩めがちです。そうなると、ダフリやトップといったミスにもつながります。そういったストレスがない分、ロフトを大きくして打つ方法は有効でしょう。

 (取材協力・バーディ赤坂24) 

 ◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年12月15日のニュース