日大アメフト部 中村敏英監督、2度目の会見も出席せず 再発防止策検討委の委員長が出席

[ 2023年12月4日 15:47 ]

日大・林真理子理事長
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 日大アメフト部を巡る違法薬物事件に関し、同大学の林真理子理事長らが4日午後4時から都内で記者会見を行う。会見には林理事長、第三者委員会答申検討会議の久保利英明議長のほか、新たに日大スポーツ科学部教授で競技部の薬物事件に関する調査及び再発防止策検討委員会の益子俊志委員長が出席する。一方、8月の会見同様、同部の中村敏英監督は出席しないことが分かった。中村監督らアメフト部の指導陣は、この問題に関し沈黙を続けており、識者や関係者からは疑問の声が上がっている。

 8月以降、違法薬物事件で3人の部員が逮捕され、さらに別の部員が書類送検された。同大学内の競技スポーツ運営委員会は11月28日に廃部の方針を決定。1日の理事会では廃部についての結論は出ず、継続審議になったと明らかにしていた。

 一部の部員らは撤回を求めて署名を提出。他大学などのアメフト関係者からも反対の声が上がっており、オンラインでの署名活動も行われている。

 同大学がこの問題を巡り会見を開くのは、この日が2度目となる。8月8日の会見では、林真理子理事長、酒井健夫学長、沢田康広副学長が出席したが、アメフト部の指導陣は姿を見せなかった。この対応に、大学ジャーナリスト石渡嶺司氏、紀藤正樹弁護士ら識者からは非難の声が上がっていた。

 今月1日に行われた3年生部員・北畠成文被告(21)の初公判で、北畠被告は、「監督からは“沢田副学長に見つかって良かったな”と言われた」と述べ、「沢田副学長がもみ消すんだと思い少し安心した」したと、中村監督の犯罪の隠蔽加担への疑惑を明かしていた。

 8月の会見では、大学側が同部の寮で植物片や錠剤を発見したが、警視庁に届け出たのは同18日で、12日間の空白期間があったことから“隠蔽体質”が指摘された。林理事長は「隠蔽と言われるのは遺憾。情報もきちんと把握していなかった。隠蔽という言葉を使うのは遺憾」と、「隠蔽」という単語に強い拒否反応を示していたが、10月に三者委員会は、同大学の姿勢について「不都合な情報には目をつぶり、得られた情報を自分に都合よく解釈し、自己を正当化するという姿勢が全ての場面で顕著」と断罪していた。

 日大アメフト部は18年に「悪質タックル」が社会問題化。違法薬物事件の影響で、関東大学リーグ1部上位の今季の全試合で出場停止となり、来季は1部下位への降格が決まっていた。

 薬物事件を受け、林理事長は減俸50%(6カ月)、酒井健夫学長は来年3月末で辞任、沢田康広副学長は今月末で辞任の処分となっている。

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