【ブドウ糖】は太る?メリットとデメリット。摂取のタイミングも![管理栄養士監修]

[ 2023年10月19日 09:00 ]

糖の1種であるブドウ糖。集中力が切れた時などに良い! なんていうイメージがありますが、ダイエット面にはどんな影響を与えるのでしょうか。

管理栄養士さんに、ブドウ糖は太るか聞いてみました。「糖質と糖類、どっちが太る?」「デメリットは?」などの疑問も解説します。

▼ 目次

ブドウ糖は太る? 太らない?
ブドウ糖が太る理由
ブドウ糖の太らない摂り方
ブドウ糖のおすすめの摂取タイミング
ブドウ糖のメリット&デメリット
糖質と糖類、どっちが太る?
「脳はブドウ糖しかエネルギーにできない」って本当?
ブドウ糖が脳に届くまでの時間はどれくらい?
ブドウ糖とは

ブドウ糖は太る? 太らない?

ブドウ糖は摂りすぎると、太る可能性があります。

食品によって異なるため太るかどうか判断が難しいですが、ブドウ糖は糖質の中でも吸収が早いです。そのため、消費が追い付かなければ体脂肪として蓄えられ、太りやすです。ただし、過剰摂取を控えれば、心配しすぎる必要はありません

ブドウ糖が含まれている「ラムネ」は太る?

ラムネは、食べすぎると太る可能性があります。ダイエットを意識しているのであれば、1日で1袋すべて食べるのは控えましょう。(森永の大粒ラムネの場合、1袋41g・153kcalあります。)

ブドウ糖が含まれている「ラムネ」は太る?

ブドウ糖を手軽に摂取したい時は、適量のラムネの摂取を心がけてください。

ブドウ糖が含まれている「inゼリー」は太る?

ブドウ糖が含まれている「inゼリー」も、食べすぎると太る可能性があります。

ブドウ糖が含まれている「inゼリー」は太る?

そもそもエネルギー補給を目的とした商品のため、毎日の摂る・食べ過ぎるなどはおすすめできません。また、一般的な食生活であれば、ブドウ糖不足の心配はありません。

ブドウ糖を「夜に摂る」と太る?

ブドウ糖は夜に摂ると太る可能性があるため、あまりおすすめできません。

夜はエネルギー代謝が低下しやすく、活動量も少なくなる時間帯です。ブドウ糖を意識して摂るよりは、ご飯や麺類などの消化や吸収が穏やかな糖を摂る方が良いでしょう。

ブドウ糖が太る理由

太る理由① 血糖値の急上昇を起こしやすい

ブドウ糖は吸収が素早いため、血糖値が急上昇しやすいです。そのため血糖値を下げようと「インスリン」が多く分泌されます。インスリンは、余ったブドウ糖を体脂肪として蓄える働きがあります。

太る理由② カロリーが高め

ブドウ糖は、1g3.4kcalです。

摂りすぎるとカロリーの摂りすぎにもなるため、太る恐れがあります。

ブドウ糖の太らない摂り方

ブドウ糖の太らない摂り方としては、

  • 果物から摂るようにする
  • 量に注意する

という2点に気を付けると良いでしょう。

摂り方① 果物から摂るようにする

ブドウ糖の太らない摂り方

果物から摂ることで、ブドウ糖の摂りすぎを防げたり、咀嚼の回数が増えて食べすぎを防げたりと、太りにくくなります。また、果物は、食物繊維やビタミン、ミネラルを含むため、健康づくりに役立つというメリットも。

摂り方② 量に注意する

ブドウ糖や砂糖などの甘い糖分は「1日25g程度」が1つの目安となります。

「1日25g程度」というのは、世界保健機構(WHO)が推奨する目安量です。ブドウ糖などの糖分の摂りすぎは、太るだけでなく健康に悪影響を与える恐れがあるため、なるべく少なくすると良いとされています。

ブドウ糖のおすすめの摂取タイミング

ブドウ糖は、エネルギーチャージしたい時や、集中力低下を防ぎたい時に取り入れると良いでしょう。具体的には、以下のタイミングがおすすめです。

  • 運動する前
  • 運動後で回復したい時
  • 仕事や勉強の前 など

ブドウ糖のメリット&デメリット

ブドウ糖のメリット

  • 体や脳のエネルギー源として欠かせない
  • 素早くエネルギーチャージをしたい時に向いている

ブドウ糖は、毎日を元気に過ごすために役立ってくれる糖質です。

ブドウ糖のデメリット

  • 摂りすぎにより、肥満・糖尿病の原因になる

ブドウ糖を摂り過ぎると、健康に悪影響を及ぼすことがデメリットです。ブドウ糖はさまざまな食べ物に含まれるため、一般的な食生活では不足の心配はありません。菓子や飲み物から摂る場合は、摂りすぎないように注意しましょう。

糖質と糖類、どっちが太る?

摂取カロリーによって異なるので、どちらが太るとは一概には言えません

ただ、過剰摂取に気をつけたいのは「糖類」です。吸収が素早いため太りやすくなるのはもちろん、血糖値や中性脂肪値などを高くする原因となり、健康に悪影響を与えかねません。

なお、糖質には糖類が含まれていますが、ここでは下記の意味で使用しています。

  • 糖質:でんぷんやオリゴ糖などの少糖類や多糖類
  • 糖類…ブドウ糖や果糖ショ糖などの単糖類や二糖類

「脳はブドウ糖しかエネルギーにできない」って本当?

「脳はブドウ糖しかエネルギーにできない」って本当?

ブドウ糖しかエネルギーにできないわけではありませんが、脳の主なエネルギー源はブドウ糖というのは本当です。

体が飢餓状態になると、ケトン体という物質が非常用のエネルギーとして使われることがありますが、ケトン体のみでは脳の活動を長期間維持できないため、やはりブドウ糖が必要です。

そのため、ブドウ糖が不足すると、集中力の低下・イライラなどの影響が出る恐れがあります。

ブドウ糖が脳に届くまでの時間はどれくらい?

状態によって異なりますが、ブドウ糖単体で摂取した場合は、数分から15分ほどではないかと考えられます。

ブドウ糖は糖尿病患者さんが低血糖を起こした時にも使われますが、ブドウ糖を摂取して数分から15分ほどが回復の目安の時間とされています。

ブドウ糖を単体で摂取すると、素早く吸収されて血液中に入って全身へ巡り、脳へもエネルギー源として運ばれます。食後などで食べ物が胃や腸に残っていれば、その分吸収が穏やかになり時間がかかるため、あくまで目安の時間として考えておきましょう。

ブドウ糖とは

ブドウ糖とは、穀類や果物などの食べ物に含まれる糖の1つです。ブドウから発見されたことから「ブドウ糖」と名付けられました。「グルコース」とも言われます。

ブドウ糖は、ブドウ糖だけで構成されているので「単糖」といい、体に素早く吸収され、エネルギーになりやすいです。

ブドウ糖とは

ブドウ糖の働き

ブドウ糖の主な働きは、体のエネルギー源になることです。

また、肝臓に貯蔵されて、空腹時でもエネルギー不足にならないようにも働いてくれています。

ブドウ糖が多い食べ物

ブドウ糖は、食べた時に甘みを感じる食べ物に含まれており、果物全般、はちみつなどに含まれています。

▼100gあたりの含有量

はちみつ 33.2g
干しぶどう 28.6g
プルーン 24.6g
バナナ(乾) 9.0g
ぶどう(生) 7.3g
キウイフルーツ 5.0g

※日本食品標準成分表(八訂)増補2023年より

▼参考
成人及び児童の糖類摂取量 - 世界保健機関(WHO)
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 - 文部科学省

監修者プロフィール

管理栄養士
広田千尋(ひろた・ちひろ)

管理栄養士 広田千尋(ひろた・ちひろ)

病院、保育園、保健センターなどで13年間勤務。生活習慣病の方への栄養相談や、高齢者への栄養サポート、また赤ちゃんや子どもの食事相談など、幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在は経験を活かし、フリーランスとして活動中。わかりやすく実践しやすいコラム執筆や、身近な材料で簡単に作れるレシピ作成を得意としている。

■HP:https://hirotachihiro.com/
■Instagram:https://www.instagram.com/chihiro_eiyo/

<Edit:編集部>

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