「遠い。ただ、無理ではない」7人制ラグビー男子・林主将 パリ五輪メダル獲得の目標はブレず

[ 2023年9月5日 17:04 ]

杭州アジア大会の7人制ラグビー日本代表発表会見に臨んだ男子の林大成主将
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 日本ラグビー協会は5日、杭州アジア大会(中国、9月19日~10月8日)に出場する男女7人制日本代表の大会登録メンバーを発表し、男子は林大成主将(31=日本協会)ら12人が選出された。7人制ラグビーは男女ともに9月24~26日の3日間で開催される。

 東京五輪は通算1勝4敗で12カ国中11位に沈んだ男子日本代表。その後も昨年のW杯セブンズはアジア予選で敗れて出場自体を初めて逃し、国際サーキット大会のワールドシリーズも22~23年シーズンは総合15位に沈み、降格が決定済み。東京五輪の最下位から、急速に力を付けている女子日本代表とは対照的に、不振が続いている。

 東京都内で会見に臨んだ林主将も、「先月のアジアシリーズで優勝したが、4年ぶりだった。18年の(前回)アジア大会も決勝で香港に敗れた。日本はアジアで一番という自覚があったが、そう言い切れなかったのが現実だった」と語る。日本国内では主流の15人制との兼ね合いから、代表選手を集めづらい状況は慢性的に続いている。それでも昨年9月に元イングランド代表主将で同国女子のヘッドコーチや強化責任者を歴任したサイモン・エイモー・ヘッドコーチ(HC)就任後は、チームは前進しているという。

 具体的には技術的、精神的に進化し、「いい状態でアジア大会という舞台に臨めることにワクワクしている」。12人の選手それぞれが持つ特長や個性を発揮しやすいチーム作りや戦術が採用されているといい、「チームとして、いいバランスができていると思う」と話す。林自身もSOとして、「試合や大会を通して、常にいい判断や意思決定をし続ける」という強みを発揮する準備はできている。

 アジア大会後の11月18、19日には福岡・ミクニワールドスタジアム北九州で、24年パリ五輪のアジア予選大会が控える。現状では3大会連続の五輪出場へ、決してあぐらをかける状況ではないが、「予選大会まで結果を出して、11月に一番いい精神状態にしたい」と林。五輪でのメダル獲得という目標もぶれてはおらず、「実感として、距離や立ち位置は遠いと思う。ただ、目標を持って努力すれば、無理だとは思っていない」と言い切った。

 まずは試金石となるアジア大会で、2大会ぶり4度目の頂点に立つことが先決。世界のラグビーファンの視線が8日に開幕するW杯フランス大会に注がれる中、1年後のパリを目指す戦いの火ぶたが切って落とされる。

 ▽アジア大会男子7人制ラグビー日本代表メンバー
 石田 吉平(横浜)
 石田 大河(浦安)
 奥平 湧(相模原)
 加納 遼大(明治安田生命)
 ケレビ・ジョシュア(愛知)
 谷中 樹平(トヨタ)
 野口 宜裕(セコム)
◎林 大成(日本協会)
 福士 萌起(日野)
 松本 純弥(浦安)
 丸尾 崇真(神奈川タマリバクラブ)
 吉沢 太一(大阪)
 ※◎は主将

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