男子100Mを制したのは200Mで大会連覇中のノア 9秒83の自己ベストで頂点到達

[ 2023年8月21日 09:07 ]

陸上・世界選手権第2日 ( 2023年8月20日    ハンガリー・ブダペスト )

スタート前に高くジャンプしたライルズ(AP)
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 男子100メートルを制したのは、7月の全米選手権のこの種目で3位(10秒00)だったノア・ライルズ(26)で、決勝では自己ベストの9秒83で優勝。前回覇者でもある米国のフレッド・カーリー(28)が準決勝で敗退する中で、短距離王国・米国の威信を保った。

 予選が9秒95、準決勝でも9秒87と好調だったライルズの決勝でのリアクションタイムは全体4番目の0秒145(6位・サニブラウンは7番目の0秒177)だったが、中盤から一気に加速。2位のレッシーリ・テボゴ(20=ボツワナ)、3位のザーネル・ヒューズ(28=英国)、4位のオブリーク・セビル(22=ジャマイカ)が9秒88で並ぶ中で、1人抜け出してゴールラインを駆け抜けた。

 200メートルでは世界選手権で連覇を達成して東京五輪でも金メダル。ただし本人には以前から“100メートル願望”があったようで、「200メートルで実績を残していたけれど、ずっと前から自分こそ世界最速のアスリートであり、この種目(100メートル)に向いていると思っていた」と新たな才能を開花する形で優勝を飾った。

 ランス・ブローマン・コーチは「多くの人が彼(ノア)は200や400の選手であって100には向いていないと言っていたけれど、私は選手がやりたいことに耳を傾けている。彼は100メートルを以前からずっと走りたかったんだ」と全面的に支援。その指導に応える形で見事な優勝を飾った。

 19秒31の世界歴代3位の記録を保持し、優勝候補の筆頭となっている200メートルで大会3連覇を果たせば、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が2008年から16年までの五輪や世界選手権で達成して以来、誰も成し遂げていない短距離の2冠。400メートル・リレーにも勝てば3冠にも手が届く。「やがて今年を振り返ったとき、多くの人が“ノアが3冠を達成して黄金期への第一歩を踏み出した”だと思えるような年にしたい」とライルズはさらなる高みを目指していた。

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