日大「部員1名による個人犯罪」アメフト部の処分解除 処分科した学連「まだ十分な事実解明がない」

[ 2023年8月11日 14:09 ]

8日の会見で頭を下げる(左から)日大・林理事長、酒井学長、沢田副学長
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 日大が、違法薬物事件に揺れるアメリカンフットボール部の処分を電光石火で解除した。

 アメフト部の3年生部員が5日に覚醒剤と大麻を所持していた疑いで逮捕された5日、同部を無期限活動停止処分としたが、わずか5日後の10日に日大の公式サイトで処分解除を発表した。

 「本日(8月10日)、同部の処分について本学で再度協議し、同部に課した無期限活動停止処分を解除し、逮捕された部員1名のみを無期限活動停止処分とすることといたしました」とし、「この度の問題は部員1名による薬物単純所持という個人犯罪であり、個人の問題を部全体に連帯責任として負わせることは、競技に真剣に取り組んできた多くの学生の努力を無に帰することになり、学生の成長を第一に願う教育機関として最善の措置ではないと判断したためです」と説明した。

 一方で関東学生アメリカンフットボール連盟による処分は「当面の間の出場資格の停止」というもの。11日未明にスポニチの取材に応じた同連盟の広田慶理事長は「まだ十分な事実解明がない状態。警察の捜査があるので、致し方ないところはある。責任の所在が明確ではない。では、誰の何がいけなかったのか。学生なのか、管理者なのかが不明確。(メディアは)無実の学生、みたいな表現をされると思うが、その特定が、日大からの報告の事実からはできかねる」とし、「その中での今回の決定。連帯責任ではないかと思われてしまうのは、本意ではない。この処分にせざるを得ない状況だったということ」と話した。

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