松田詩野 思い描く未来像“タヒチの女”パリ五輪本番会場で強化 ゴーギャン名画のように“現地人”になる

[ 2023年6月10日 04:40 ]

サーフィンワールドゲームズでパリ五輪内定第1号となり、出場権獲得のボードを手に笑顔の松田詩野
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 サーフィンのワールドゲームズ(エルサルバドル)でアジア勢最上位となり、パリ五輪出場権を獲得した女子の松田詩野(20)が9日、羽田空港に帰国した。2年前は条件付きの東京五輪出場権を失った海でリベンジを果たし、「改めて目標を達成できて凄くうれしい。帰国して(大勢の出迎えを受け)実感した」と笑みを浮かべた。

 今後は五輪会場となるフランス領ポリネシアのタヒチ島チョープーで重点的に強化を図る。同所の波は平均で2~3メートル、時に7メートルの高さに達し、筒状(チューブ)に巻くのが最大の特徴。サーファーの聖地かつ、世界で最も危険なスポットとしても知られ「日本にない波。慣れや経験が大事になる」と語った。

 松田は現在までにチョープー未経験だが、来月初旬には国際連盟主催の合宿に参加予定。さらに9月は男子で出場権を獲得した東京五輪銀メダルの五十嵐カノア(木下グループ)らとの合宿を日本連盟が計画中。同所の経験が豊富な“カノア先生”に学び、「家を借りて長くいられたら一番いい。たくさん回数を重ねたい」と長期滞在で聖地を攻略する。

 プロ最高峰のチャンピオンシップツアー入りも競技人生最大の目標だが「五輪へフォーカスして練習やトレーニングをしたい」と話し、しばらくは大会出場も制限する。思い描く未来予想図は、会場を熟知するゴーギャンの名画さながらの“タヒチの女”――。「メダルを獲ればサーフィンに注目してもらえる」という目標をかなえるため、全精力を注ぐ。

 ▽タヒチの女 フランスのポスト印象派の画家ポール・ゴーギャンによる1891年の作品で、代表作の一つに数えられる。同年に初めてタヒチを訪れたゴーギャンが浜辺に座る2人の女性を描いた作品で、色彩豊かな女性たちの服装と、黒に近い重厚感のある海の対比が特徴。パリのオルセー美術館に収蔵されている。

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