なぜスクワットは痩せるのか?スクワットで痩せるには「3つのコツ」がある

[ 2023年6月5日 09:00 ]

筋トレの王様「スクワット」は、ダイエットにもおすすめのトレーニングメニューです。ウエイト器具を使わない自重トレーニングなので、運動強度(METs)としてはそこまで高くありません。

それでも「スクワットは痩せる」と言われるのはなぜでしょうか。

なぜダイエット筋トレとしてスクワットがよく挙げられるのか

筋トレの中では消費カロリーが大きい

スクワットがダイエット時の筋トレとしてよく挙げられるのは、エネルギー消費量の多さにあります。

下半身には全身の筋肉の約6~7割の筋肉が存在します。そのため、筋肉が多い下半身のトレーニングを行うことで消費カロリーも増え、ダイエットに効果的であると言われています。

基礎代謝の向上

また、トレーニングによって筋肉量が増えれば基礎代謝も高まり、太りにくく痩せやすいカラダ作りへとつながると考えられます。

大きな筋肉を優先して鍛えることで、効率よく筋肉量を増やすことができます。下半身の大きな筋肉を鍛える効果があるスクワットは、ダイエットにおすすめと言えるでしょう。

スクワットで鍛えられる筋肉部位

スクワットは、下半身全体の筋肉(臀筋・股関節屈筋・大腿四頭筋・ハムストリングス・ふくらはぎ)をまんべんなく鍛える効果があります。

とくに大腿四頭筋(太もも)、大殿筋(お尻)といった大きい筋肉をしっかりと使います。

体幹強化による姿勢の改善

スクワットの正しいフォームを維持するためには、腹筋など体幹部の筋肉も意識する必要があります。そのため体幹部にも刺激が入り、体幹が鍛えられたことで姿勢がよくなる効果も期待できます。

姿勢がよくなると骨盤の歪みや巻き肩、猫背が改善され、スタイルアップにもつながります。

疲れにくくなることでこまめに動くようになる

下半身の筋力が高まることによって、日常生活におけるさまざまな行動にも疲労を感じにくくなります。

それにより、少しの距離なら歩く、階段の活用、よく立ち上がるなどこまめにカラダを動かす場面が増え、カロリー消費に繋がりやすくなるでしょう。

また、筋力低下から来る関節の故障も予防できるのでよく動くことに繋がり、カロリー消費が期待できます。

下半身の筋肉を鍛えるメリットと、効果的な筋トレ。お尻や太もも、ふくらはぎを引き締めるトレーニングメニュー

では、スクワットでしっかり痩せるためには、どんなことに注意するとよいでしょうか。

スクワットで痩せるためには「3つのルール」を守ろう

痩せる=脂肪を落としてメリハリのある体を作ると定義すると、以下がマストとなります。

  • 正しいフォームと回数・頻度でスクワットを行う
  • 有酸素運動で脂肪を落とす
  • 食事管理で脂肪を落とす

ひとつずつ解説していきます。

ルール1.正しいフォームと回数・頻度でスクワットを行う

スクワットに限らず、筋トレは関節をもっとも大きく曲げられる角度(最大可動域)で、正しいフォームを行うことがもっとも重要です。

まずは関節の可動域が広がるよう、筋トレ前のストレッチやウォームアップを行いましょう。

筋トレ効果は「筋肉の柔軟性」と「関節可動域の広さ」で変わる

スクワット前におすすめのウォームアップ

  • 股関節まわし 前後(各20秒)

  • 足の振上げ 前後(各20秒)

  • 足の蹴り上げ 内外(各20秒)

動画で一緒に行うこともできます。

お待たせいたしました。いよいよ、正しいフォームでスクワットに入ります。

スクワットの正しいフォームとやり方

1.足を腰幅に開き、つま先は膝と同じ向きにする

肩甲骨を寄せて下げ、自然な背筋を保つ

2.お尻を後ろへ突き出すように、股関節から折り曲げる

膝がつま先よりも前に出ないよう注意

3.太ももが床と平行になるまで下ろしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る

スクワットで痩せるためには、どのくらいの頻度でどのくらい続ければいい?

週2~3の頻度で、3か月は続けましょう。筋肉痛の回復を考えると、そのくらいになります。

筋肉痛の時の筋トレは逆効果!気持ちいい筋肉痛はいいことだが、超回復を待とう[トレーナー監修]

おそらく1か月程度で体に変化が感じられますが、筋トレの変化は基本的に「3か月」でしっかり実感できると言われています。

刺激に慣れてきたら負荷を加えていく

また、1か月ほど続けるとスクワットに慣れてきます。楽に感じてきた時点で、以下の方法などを使って負荷を高めていきましょう。

  • ダンベルやバーベル、トレーニングバンドなどを使う
  • 休憩時間を短くする
  • ゆっくりスクワットを行う など

同じキツさで続けていても筋トレ効果は頭打ちになります。

トレーニングの3原理&5原則とは。筋トレ効果を引き出すルール

ルール2.有酸素運動で脂肪を落とす

30分以上の有酸素運動が脂肪の燃焼に適しています。さらに、有酸素運動と筋トレを組み合わせるのがもっとも効率的です。

  • 体脂肪を落としやすい「有酸素運動」
  • エネルギー消費が多く、筋肉量を効率よく増やせる「下半身の筋トレ」

HIIT、サーキットトレーニングはその代表的種目でしょう。

HIIT(ヒット)トレーニングHIIT(ヒット)トレーニングとは。ダイエット効果を高めるやり方、メニュー例

サーキットトレーニングとは。脂肪燃焼に効果的なやり方、メニュー例

バーピー、マウンテンクライマーなどもおすすめです。

最強家トレ種目「バーピージャンプトレーニング」のやり方

マウンテンクライマー腹筋を割る最強メソッド。筋トレ×有酸素運動「マウンテンクライマー」

ほか、ある程度の時間はかかりますが、以下の有酸素運動もダイエットに適しています。最大心拍数の40~60%程度を目安に30分程度、3か月続けるとベストです。

  • 早足ウォーキング
  • 踏み台昇降
  • ダンス、エアロビクス
  • 水泳
  • サイクリング など

有酸素運動は20分以上やらないと効果ない?脂肪燃焼のウソ・ホント

筋トレだけで体脂肪は落とせる?

食事コントロールと筋トレのみでも、代謝が上がることで体脂肪の燃焼効果は高まります。しかし、より体脂肪を効率的に減らしたい場合は、やはり有酸素運動も行うことをおすすめします。

筋力トレーニングと有酸素運動には、以下のような特徴があります。

  • 筋力トレーニング:筋肉量が増えて代謝は上がるが、トレーニング中の体脂肪燃焼はゆるやか
  • 有酸素運動:体脂肪は減りやすいが、筋肉量も落ちやすい

どちらをメインにするにしても、食事コントロールは必須と言えます。いくら運動をしても、摂取カロリーがオーバーしていると体脂肪を減らすことは難しいでしょう。

ルール3.食事管理で脂肪を落とす

効率よく脂肪を落とすためには、スクワットと有酸素運動だけでなく、食事制限もマスト。

体脂肪を落としたい場合、以下の3点を意識して、3食バランスよく食べましょう。もちろん1日の摂取カロリーは超えないように注意!

  • 脂質の量を落とす(15~20%が下限)
  • タンパク質量を増やす(1.4~2g/kg体重を目安)
  • 糖質の量を減らす(残り)

筋トレやダイエット中の食事は「PFCバランス」を意識せよ。たんぱく質・脂質・炭水化物の量を見直す計算方法

夜は少なめにするとなおよい

効果的な食事制限は「朝食はしっかり食べて、夕食は食べる量を減らす」ことです。夜は体を休めるだけですから、摂取カロリーを少なくしましょう。

「夜は炭水化物を食べないほうが痩せる」ってホント?│管理栄養士の食トレ学

<Edit:編集部>

2023年6月5日のニュース