【玉ノ井親方 視点】朝乃山 下半身の備えは十分 2年ぶりの幕内土俵も序盤は良い内容

[ 2023年5月18日 20:11 ]

大相撲夏場所5日目 ( 2023年5月18日    両国国技館 )

碧山(左)を攻める朝乃山(撮影・久冨木 修)
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 朝乃山は大関の頃と比べると、まだ上半身に張りがないように見える。ただ、下半身の備えは十分にできている。立ち合いで当たった後の足の出方が良いから、圧力が相手に伝わる。碧山戦も差し手にこだわらず、突っ張りながら前に出て押し切った。安易に組みにいくと引き技のうまい相手の術中にはまる可能性があったが、冷静に対処できていた。

 2年ぶりの幕内の土俵。序盤は良い相撲内容が目立つ。3日目の琴恵光戦こそ少しヒヤリとさせたが、毎回自分の形で相撲が取れるわけではない。勝ってかぶとの緒を締めることができたので良かったのではないか。以前は右を差せないと危なっかしい相撲になったが、今場所は前に出る圧力で主導権を握ることができている。前に出る意識があれば、まわしは後からついてくる。このまま勝ち星を伸ばしていけば、上位の力士もうかうかしていられなくなるだろう。(元大関・栃東)

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2023年5月18日のニュース