村上武資氏 西岡は相手の嫌なことができる選手、フォアと我慢強さが上積みに

[ 2023年1月21日 04:50 ]

全豪オープンテニス第5日・男子シングルス3回戦   西岡良仁7―6、6―3、6―2マッケンジー・マクドナルド ( 2023年1月20日    メルボルン )

フォアハンドでリターンをする西岡(AP)
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 【村上武資の目】西岡を一言で表現すると相手の嫌なことをできる選手。相手の心理状態を読み、何をされたくないかを考えてプレーできる。一番の強みはカウンターで、相手が攻めてきた力を利用して攻撃するのが特長。高い技術と優れた戦術眼を兼ね備えていなければ成り立たないスタイルだ。

 飛躍の要因はフォアハンドでも攻撃の起点をつくれるようになったことだろう。数年前からフォアのショットのスピードアップに取り組んでおり、それが実を結んできた。フォアの強打で相手を走らせる展開が増え、攻撃の幅が広がった。

 1年前の全豪で初戦敗退後に「あと2年結果が出なかったら引退する」と発言したが、自分にプレッシャーをかける意味もあったと思う。以前はコート上でイライラする姿が目立ったが、昨季からは我慢強くプレーしている。精神的な成長も、16強入りを後押ししたことは間違いない。(WOWOW解説者、ロンドン五輪日本代表監督)

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