全柔連の山下会長が阿部詩を高評価 進退に揺れる大野将平には「彼が決めること」

[ 2022年12月6日 17:19 ]

JOCの山下泰裕会長
Photo By スポニチ

 全日本柔道連盟(全柔連)の山下泰裕会長が6日、東京都文京区の講道館で行われている国際合宿を電撃視察。4日のグランドスラム(GS)東京大会で優勝し、来年5月の世界選手権(ドーハ)代表に決まった女子52キロ級の阿部詩(日体大)について、「高く評価したい」と称えた。

 10月の世界選手権を制している阿部は、2カ月弱という短い試合間隔をものともせず、4試合を勝ち抜いて優勝。全柔連の規定により、世界代表内定第1号となった。他の世界王者では男子66キロ級の兄・一二三(パーク24)らが出場を回避し、女子48キロ級の角田夏実(了徳寺大職)は3位にとどまり内定を逃す中、唯一内定を得た五輪女王について「調整は簡単ではなかったと思うが、その中であれだけの試合をした」と語った。

 一方、大会直前に欠場を発表し、いまだ東京五輪後は自階級での実戦復帰を果たしていない男子73キロ級の大野将平(旭化成)についても言及。欠場発表時に「今後については自分としっかり向き合い決めたいと思います」とコメントした五輪2連覇王者に、「もし彼の中で試合に対する気持ちが湧けば、われわれにとっても大きな喜びだが、苦しむことはないとも思う。もう十分やったのではないか。一番大事なのは、彼が後々、後悔をしないこと。それは彼しか分からない。彼が決めること」と気持ちを慮った。

続きを表示

2022年12月6日のニュース