【玉ノ井親方 視点】阿炎 照ノ富士がまともに前へ…隙突くことできた

[ 2022年7月11日 05:25 ]

大相撲名古屋場所初日 ( 2022年7月10日    ドルフィンズアリーナ )

照ノ富士(手前)を送り出しで破る阿炎(撮影・亀井 直樹)
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 波乱のトリを飾ったのは阿炎だった。立ち合いの当たりは横綱優位。左まわしを取られ、土俵際まで押し込まれた。だが、照ノ富士がまともに前に出てきてくれたおかげで隙を突くことができた。

 まわしを取ったら、その方に出るのが相撲の鉄則。横綱も本来なら左斜め前に出ていくべきだった。ところが勢いあまって真っすぐ出たため、回り込まれ、小手投げを食らうような形で送り出された。ただ、相撲は流れも大事。慎重さは欠いたが横綱の相撲自体は悪くなかった。

 一方、阿炎にとっては大きな白星。横綱を倒したのだから気分は良いはず。まだ始まったばかりだが、勢いがつく。対照的に敗れた2大関は少し心配だ。正代はまともに引きすぎ。貴景勝も当たり切れていない。見方を変えれば、勝った霧馬山がそれだけ力をつけている証拠だろう。(元大関・栃東)

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