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実行犯2人、報酬たった250万円で死刑も 金のため面識ない相手殺害…きわめて悪質 那須夫婦遺体事件

[ 2024年5月13日 04:40 ]

栃木夫婦殺人・遺体焼損事件の構図
Photo By スポニチ

 栃木県那須町で焼損した夫婦の遺体が見つかった事件で、仲介役とみられ殺人容疑で再逮捕された平山綾拳容疑者(25)の車から電気コードが見つかっていたことが12日、分かった。同容疑者が事件直前に購入していたことも判明。夫婦は窒息死しており、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は凶器の可能性もあるとみて調べる。

 宝島龍太郎さん(55)と妻幸子さん(56)が東京都品川区の空き家で殺害された疑いのある時間帯に、平山容疑者が周辺にいる姿が防犯カメラに写っていたことも分かった。捜査本部は、夫婦の長女と内縁関係にあった関根誠端容疑者(32)ら死体損壊容疑で逮捕した平山容疑者以外の5容疑者も空き家や周辺にいたとみて、殺人容疑で再逮捕する方針。

 6人は殺人罪(死刑または無期もしくは5年以上の懲役)と死体損壊罪(懲役3年以下)で起訴される可能性があり、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「主導したとみられる関根容疑者と実行役とされる2人は死刑が言い渡されるかもしれない」とした。

 平山容疑者は佐々木光容疑者(28)から殺害や遺体処理を指示されたと供述。姜光紀(20)と若山耀人(20)の両容疑者は平山容疑者の指示で殺害、同容疑者の車で遺体を栃木へ運んだ疑いがある。前田亮容疑者(36)は役員を務める不動産会社が管理する空き家に夫婦を案内したとされる。

 若狭氏は関根容疑者に関し「夫婦に全く落ち度がなく、一方的に恨みなどを募らせた上の犯行であれば、死刑に傾く一つの要素になる」とした一方、佐々木、平山、前田の3容疑者については「死刑の可能性は低い」と指摘。関根容疑者から直接依頼を受けたとされる佐々木容疑者は無期懲役、平山、前田両容疑者は有期懲役になるのではないかとし、この2容疑者に関し、役割によってはほう助罪での起訴もあり得るとの見方を示した。

 一方、報酬額が平山容疑者の900万円に対し、250万円ずつだったとされる姜と若山の両容疑者だが、「金のためだけに面識のない相手の殺害を実行したのであれば極めて悪質」と言及。平山容疑者が「数回飲んだことはあるが、本名は知らない」と供述するなど、関係性も薄いが、「同種事案が今後起こらないよう、警察、検察、裁判所はかなり厳しく対処していくのではないか」と話した。

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