×

高校サッカー選手権開幕 名古屋・田中響貴主将が宣誓「みんなの声がスタジアムに戻ってきます」

[ 2023年12月28日 14:49 ]

<全国高校サッカー選手権 開会式>選手宣誓する名古屋・田中(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 第102回全国高校サッカー選手権が28日、都道府県大会を勝ち抜いた48代表校(東京2校)が参加し、国立競技場で開幕した。

 行進では前年度優勝の岡山学芸館(岡山)を先頭に48校が入場行進した。初出場の名古屋は金のしゃちほこを手に行進、徳島市立は阿波踊りを披露するなど地域の特色を生かした行進が見られた。

 選手宣誓は名古屋の田中響貴主将。落ち着いた声でサッカーができる喜びを表現した。

 「宣誓。私たち代表48校は、いま厳しい地区大会を勝ち抜き、ここ国立競技場に集えたことにとても感動しています。第102回を数える今大会は、久しぶりにみんなの声がスタジアムに戻ってきます。苦しい時や辛い時に僕たちの背中を押してくれたのは、いつも仲間の声でした。歓喜の時、僕たちに、より一層の喜びをもたらしてくれたのは、支えてくださる多くの方々の声でした。これから夢舞台が幕を開けます。スタジアムに響き渡る声が僕たちにきっと、かけがえのないつながりを感じさせてくれるはずです。振り返れば、僕たちの青春は順風満帆とは言えず、思うようにサッカーができない日々の連続でした。それはまさに苦難の時でした。しかし、ここにいる誰もが諦めることなく、今日この日にたどり着くことができました。苦難は僕たちに忍耐することを教えてくれました。その忍耐は僕たちをより強く、たくましいものへと成長させ、目指すべき目標、希望を与えてくれました。一人では到底立つことのできなかった、この夢舞台。仲間、指導者の方々、家族、そしてこの大会に携わる全ての方々に感謝します。そして最後に“Sports unite us”.スポーツは仲間を一つにします。スポーツはみんなを笑顔にします。スポーツは他の誰かの勇気やきっかけになります。スポーツは世界を平和にします。僕たちのサッカーが日本の、そして世界の一隅を照らす希望の光となるよう、心を尽くし、精神を尽くし、想いを尽くしてプレーすることをここに誓います。令和5年12月28日、愛知県代表・名古屋高等学校、サッカー部主将・田中響貴」

 開会式後、会見に臨んだ田中主将は「大役を任されたということは全国の高校を代表するということで責任感があったけど、しっかり内容を考えて全国の見ている方々に伝えられた」と振り返った。選手宣誓の大役が決まると自身が伝えたい内容を書き出し、英語教諭の山田武久監督に提出。清書が完成したのは開会式の10日前だった。「(開会式前に)リハーサルが1回あってそこで全部話すことができたので、本番は自信を持って言えました」と話した。

 特に伝えたかったのは、コロナ禍が明け「みんなの声が戻ってくる」という部分。「県大会でも仲間の声に背中を押されたと感じていた」と明かした。高校1年時はコロナの影響で部活動が休止となった。「短かったけど、そのサッカーができない期間が辛かった。辛かった分、この大舞台で全力を出してプレーできればと思った」と説明した。

続きを表示

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

2023年12月28日のニュース