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悲願J1初制覇!神戸導いた吉田監督「彼の分も…」誕生日も同じ戦友への思い胸に渾身タクト

[ 2023年11月25日 16:46 ]

明治安田生命J1リーグ第33節最終日   神戸2―1名古屋 ( 2023年11月25日    ノエスタ )

<J1神戸・名古屋>優勝を決めた神戸イレブン、右端は吉田監督(撮影・岸 良祐)
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 明治安田生命J1リーグは25日、各地で7試合が行われ、神戸がホームで名古屋を下して勝ち点を68とし、悲願の初優勝を決めた。

 歓喜を告げるホイッスルが鳴り響くと、吉田孝行監督(46)は、万感の表情を浮かべた。殊勲の汗が光るイレブンの手で、神戸の空に舞った。

 「長い間、サポーターの方はこの日を待っていたと思うし、スタッフ、選手たちが一丸となってやってくれたと思う。今日勝つって信じていたし。自分もこのクラブ、トータルすると14年いるので特別な思いというか。サポーターのみなさんと同じ思いだと思う」

 昨年6月、チームが最下位に沈む苦しい状況で3度目の監督就任。「就任したいかしたくなかったかで言うと…、昨年はしたくなかった、正直」。笑いながら回想する一方で、「自分しか変えられないと思った」と言う。

 現役時代に岡田武史氏やシャムスカ氏ら名将から薫陶を受けた経験に加え、これまで指導者として重ねてきたキャリアを注ぎ込んで残留。そして、今季はJの頂へと導いた。

 今は亡き戦友の存在を胸に、タクトを振るってきた。高校時代から仲が良く、77年3月14日と誕生日も同じだった松田直樹さんが11年8月4日にこの世を去った。「彼は僕の中で特別。指導者になっていたら、どんな指導者になったかな。彼の分も頑張りたいというのがある」と明かした。

 兵庫県川西市出身の46歳。滝川二高から横浜Fに入団し、クラブ消滅前のラストマッチとなった99年元日の天皇杯決勝で試合を決める伝説のゴールを叩き込んだ。

 横浜、大分、横浜と渡り歩いて08年に地元の神戸に移籍。13年、神戸で現役生活に別れを告げた。あれから10年。「なんだろう、やっぱ神戸が好きなんだろうねえ、うん」。先頭に立ち、愛するクラブをまだ見ぬ景色に導いた。

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