×

神戸 悲願のJ1初制覇!!クラブ始動日に阪神・淡路大震災 激動の日々越え歓喜の「11・25」

[ 2023年11月25日 15:55 ]

明治安田生命J1リーグ第33節最終日   神戸2―1名古屋 ( 2023年11月25日    ノエスタ )

<J1神戸・名古屋>優勝を決めた神戸イレブン(撮影・岸 良祐)
Photo By スポニチ

 明治安田生命J1リーグは25日、各地で7試合が行われ、神戸がホームで名古屋を下して勝ち点を68とし、悲願の初優勝を決めた。

 前半12分、大一番で先制点を挙げたのはMF井出だった。FW大迫からのパスに冷静に右足で合わせてゴール。2分後には、左サイドに流れた大迫からのクロスをFW武藤が決めた。

 30分には名古屋FWユンカーにゴールを決められ、1点差に詰め寄られた。42分にはユンカーが右クロスに合わせて大ピンチに陥ったが、神戸DF山川が飛び込んで救い2―1で前半を終えた。

 後半は大迫や途中出場のパトリッキがゴールに迫ったものの追加点を奪えず。終盤は名古屋の猛攻にさらされたが、何とか耐え切ると歓喜のホイッスルがホーム・ノエスタに響き渡った。

 チーム練習初日となった1995年1月17日、阪神淡路大震災が発生。チームは岡山県倉敷市に一時避難し、その影響で同3月には筆頭株主だったダイエーが撤退した。市民クラブとして発足し、97年にJ1参入を果たしたが嵐の船出だった。

 神戸市の援助を受けながらのクラブ経営で、J1昇格後は降格しないことが最大目標。だが毎年のように赤字を計上し、98年には伊藤ハムが胸スポンサーから撤退した。03年には累計赤字約42億円に上り、同年末に民事再生法適用を申請した。

 経営権を取得した楽天の三木谷浩史会長によって運営資金は安定。04年には日韓W杯で一世を風靡(ふうび)したトルコ代表FWイルハンを皮切りに、元ドイツ代表FWポドルスキや元スペイン代表FWビジャら次々と大物を獲得した。18年夏に加入した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタには年俸約32億円を投じ、世界に「KOBE」の名を広めた。

 19年度天皇杯に続くタイトル。紆余曲折を経て悲願のリーグ初制覇を成し遂げ、大迫は「このために日本に戻ってきたので最高です。自分たちを信じて戦うだけだった。仲間を信じていた。勝てて良かったし、みんなに感謝したい。勝つという強い気持ちで90分できた。神戸で優勝できたのは誇りに思うし、全力で喜びたい」と胸を張った。

続きを表示

この記事のフォト

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

2023年11月25日のニュース