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ブライトン・三笘 “本家古巣”アヤックス相手に発動「クライフターン」 欧州カップ戦初勝利呼んだ

[ 2023年10月28日 04:50 ]

欧州リーグ1次リーグ組第3戦   ブライトン2ー0アヤックス ( 2023年10月26日 )

<ブライトン・アヤックス>チームの欧州カップ初勝利に貢献した三笘(AP)
Photo By AP

 欧州リーグは26日に1次リーグ第3戦が行われ、ブライトンのMF三笘薫(26)はアヤックス戦で先制点を演出し、2―0の欧州カップ戦初勝利に貢献した。

 場内が沸いた。開始6分、敵陣の深い位置で左サイドに流れたボールを三笘が拾い、タッチライン際を自陣方向に下がると見せかけた次の瞬間だ。軸足となった左足の後方にボールを通して反転するドリブルの技術「クライフターン」を披露。相手DFガーエイを完全に置き去りにすると、ゴール方向に突き進んで折り返し、決定機を演出した。

 70年代にアヤックスを欧州チャピオンズ杯(現CL)で3連覇に導いた伝説の名手ヨハン・クライフの名前を冠した華麗な技を、オランダ1部で最多優勝を誇る当該の名門相手に発動。「関係ないっす。アヤックスを意識?いや、してないっす、してないっす」と苦笑したが、開始直後の好プレーでチームにリズムをもたらした。

 前半42分は左寄りでスルーパスを受け、ペナルティーエリアに進入して右足で鋭いシュート。こぼれ球をFWペドロが決め、三笘が呼び込んだ流れのままにチームは初参戦の欧州カップ戦3戦目でついに初勝利を挙げた。

 「(得点を)決めたかったが、枠内に入れたことでチャンスになった。勝つことが大事だったのでよかった」と三笘。黒星発進から1勝1分け1敗として2位AEKアテネと勝ち点4で並んだ。首位マルセイユとも勝ち点1差で「混戦なので、まだまだチャンスはある」と残り3試合での逆転突破を見据えた。

 試合後にはクライフターンの餌食になったガーエイからユニホームを求められた。「交換?しましたよ」と三笘。欧州を舞台にした戦いでも、確実にその名を響かせている。

 ▽クライフターン オランダ代表FWクライフが74年W杯西ドイツ大会1次リーグのスウェーデン戦で厳しいマークを振り切る際に披露。柔軟なボールタッチやフェイントで相手をかわし「空飛ぶオランダ人」と呼ばれたクライフの得意技として広まった。オランダは全員攻撃、全員守備の革命的な「トータル・フットボール」でW杯準優勝。クライフは70年代にバロンドール(当時欧州最優秀選手賞)に3度輝いた。

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