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町田・黒田監督 高校サッカーから転身1年目でJ1初昇格「28年の年月あったからこそ挑戦できた」

[ 2023年10月22日 15:29 ]

明治安田生命J2リーグ第39節   町田3―0熊本 ( 2023年10月22日    えがお健康スタジアム )

<熊本・町田>前半、選手に指示を出す町田・黒田監督(右)(撮影・岡田 丈靖)
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 FC町田ゼルビアが悲願のJ1初昇格を果たした。アウェーで熊本に大勝し、今季自動昇格圏の2位以上が確定。高校サッカーの強豪、青森山田の指導者から異例の転身で注目を集めた黒田剛監督が、プロ指揮1年目でいきなり結果を出した。

 町田は昨オフ、青森山田高を約28年間指導し、選手権優勝3度をはじめ日本一に7度導いた黒田監督が就任。守備力を武器に、シーズン序盤から首位を快走した。8月には今季18得点のエースFWエリキが重傷で離脱するアクシデント。やや失速したもののU―22日本代表FW藤尾翔太ら若手の急成長もあり、チーム一丸で危機を乗り越えた。

 黒田監督は「1年間、選手がベンチ外の選手含めてチームの勝利のために誠実に向きあってくれた。仲間のために走りに走って、町田の歴史を変えるということに気持ちを込めて戦ってくれた。感謝の思いでいっぱい」とあいさつ。「これまで本当に長い年月をかけて尽力されてきた方々がいますし、町田市43万人の方々、また、多くのサポーターに見守られながら、このチームは存在していると思います。いい報告ができることが嬉しい」と感謝した。

 28年間指導してきた高校サッカーから舞台を移しての挑戦に「日々不安との背中合わせで、毎晩眠れない日々も続きましたが、28年の年月があったからこそ、今年1年のチャレンジができたと思う。青森山田学園の方々も含めて感謝したい」と語った。

 町田は89年に少年クラブのトップチームとして発足し、91年に東京都4部リーグからスタート。順調にステップアップし12年にJ2初昇格も最下位に沈み、1年でJFL再降格を味わった。16年にJ2再昇格し、18年にはIT大手のサイバーエージェントが経営に参画。クラブハウスや専用練習場を整備して環境を整え、ついに歴史を塗り替えた。

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