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J3松本 元日本代表DF田中隼磨が現役引退「生まれ育った街のクラブ引退できることを誇りに思う」

[ 2022年11月17日 10:55 ]

松本DF田中隼磨
Photo By スポニチ

 J3松本は17日、元日本代表DF田中隼磨(40)が今季限りで現役を引退すると発表した。今季リーグ最終戦となる20日の相模原戦(サンアル)で試合後に引退セレモニーを行う。

 長野県松本市出身の田中は高校年代で単身、横浜フリューゲルス(F)ユースへ“サッカー留学”。横浜Fが1998年に消滅すると横浜マリノス(M)に吸収される形となった横浜F・マリノスユースに移り、2001年に横浜のトップチーム昇格を果たした。右サイドバックを主戦場に活躍。東京V、横浜、名古屋と渡り歩き、14年に故郷の松本へ移籍した。松本では横浜時代のチームメートで、松本在籍時の11年に34歳の若さで亡くなった松田直樹さんがつけていた背番号「3」を継承。クラブを2度のJ1昇格に導いた。横浜、名古屋時代にはJ1優勝も経験。リーグ戦の通算成績はJ1が420試合15得点、J2が149試合4得点、J3が0試合0得点。今季はチームがJ2から降格したJ3でここまで出場がなかった。

 U―18、U―20と年代別の日本代表にも選出され、06年にはイビチャ・オシム監督(22年5月に80歳で死去)率いるA代表にも初選出され、国際Aマッチ1試合に出場(0得点)している。

 プライベートではモデルで実業家のMALIA.(39)と結婚したが、04年に離婚。06年に一般女性と再婚し、2男1女に恵まれた。MALIA.との間にもうけた長男・新保海鈴(20)は21年にJ2山口入りして父子同時に現役Jリーガーという快挙も成し遂げた。なお、海鈴は現在J3宮崎に在籍している。

 田中隼はクラブを通じてコメントを発表し、「皆様には突然のご報告になりますが、今シーズンをもちまして松本山雅FCで現役引退することを決断いたしました」と引退を報告。「サッカーをはじめてから今日まで、またプロキャリアをスタートして23年間の長きに渡り、横浜フリューゲルス、横浜F・マリノス、東京ヴェルディ1969、名古屋グランパス、Jリーグ、日本サッカー協会をはじめ、さまざまな形で私のことを支えていただいたサッカー関係者の皆様、一緒に困難を乗り越えてきたチームメート、そしてどんなときでも応援してくれたファン・サポーターの皆様、本当にありがとうございました」とまずは自身に関わってくれた全ての関係者に深く感謝した。

 そして、「生まれ育った街のクラブ松本山雅FCでサッカー選手として引退できることを、とても嬉しく、そして誇りに思えます」と充実感をにじませた上で「11月20日最終戦にピッチに立つ姿を見せることが、共に戦ってきたファン・サポーターの皆様をはじめこれまで支えてくださった多くの皆さんに向けて、選手としてできる最後の恩返しであり、感謝を伝えられる形になるだろうと思っています。プロサッカー選手として残りの4日間を悔いなく全うしたいと思います。田中隼磨 3 “絆”」と結んだ。

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2022年11月17日のニュース