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J2甲府 J1チーム4連破で初決勝!鹿島も食った、J2の18位が日本一王手

[ 2022年10月6日 04:30 ]

天皇杯・準決勝   甲府1ー0鹿島 ( 2022年10月5日    カシマ )

<天皇杯準決勝 甲府・鹿島>前半、甲府・宮崎(中央)はゴールを決め喜ぶ(撮影・西尾 大助)
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 準決勝2試合が行われ、決勝(16日、日産スタジアム)のカードはJ2甲府―広島に決まった。甲府は敵地で鹿島を1―0で下し、クラブ史上初の決勝進出。J2勢としては14年度に準優勝した山形以来となった。前半37分にMF宮崎純真(22)が挙げた先制ゴールを最後まで守り切った。広島は延長の末に京都を2―1で振り切り、9大会ぶりに決勝へ進んだ。

 試合終了を告げる笛が鳴ると、まるで優勝したかのような歓喜の輪がベンチに広がった。通算20冠を誇る常勝・鹿島の猛攻を11人で体を張って、虎の子の1点を死守。今大会4度目のJ1撃破で日本一への挑戦権を獲得した吉田達磨監督は「総括すればうれしいの一言。カシマで勝つのは日本サッカー界で生きている僕らには特別。全ての皆さんにおめでとうといいたい」と勝利を祝福した。

 リーグ戦6連敗中で、ここ10戦勝利なしという悪い流れをFW宮崎が払拭した。前半37分、DF浦上のロングフィードに鋭く反応。同学年で中学時代のチームメートだった鹿島DF関川の背後を抜け、GKとの1対1を冷静に決めた。リーグ戦の大分戦(9月24日)では同様のシーンを外したフラッシュバックを忘れ去る殊勲弾に「冷静にトラップできてGKの位置も確認できていた。全て冷静にプレーできた。プロ4年目でホームでしか点を取っていなかった。あそこでアウェー初ゴールを取れて良かった」と相好を崩した。

 J2で18位と低迷するチームが乾坤一擲(けんこんいってき)の勝負に勝った。吉田監督は勝因を「1年間、継続ということを考えれば長い間積み上げてきた確かなものがある」と分析。リーグは終盤に失点が多かったが「カップ戦だったので割り切りやすかった」と時間も巧みに使って逃げ切りに成功した。

 下克上完結まであと1勝。過去にJ2優勝のタイトルはあるが、日本一は初めての挑戦となる。吉田監督は「天皇杯は僕たちにとって大きなチャレンジ。思い切りぶつかりたい」と意気込んだ。 

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2022年10月6日のニュース