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川崎F 谷口がOG誘発、山根が追加点!代表2人がゴールに絡み粘り勝ち「得点はチームに勇気を与えた」

[ 2022年3月19日 18:59 ]

明治安田生命J1第5節   川崎F2─0広島 ( 2022年3月19日    Eスタ )

 広島に勝利し、谷口(中央)とタッチを交わす川崎・山根
Photo By 共同

 首位の川崎Fは敵地で広島に2―0で勝利した。W杯アジア最終予選オーストラリア戦(24日、シドニー)、同ベトナム戦(29日、埼玉)に臨む日本代表に選出されたDF谷口彰悟(30)とDF山根視来(28)もフル出場。谷口が後半28の左CKでオウンゴールを誘発すると、山根が同43分にダメ押し点を挙げ、ともに得点に絡んだ。

 劣勢続きだった前半、15分に訪れた最大のピンチを谷口が救った。広島MF満田のシュートがGK鄭成龍(チョンソンリョン)に当たり、ゴール方向へ。ゴールライン上で落ち着いてクリアしたのがキャプテンだった。「体を張る部分は当たり前の作業。その前にみんなが体を張って止めた分、ああやってライン上でクリアできた」。谷口は後半6分にも広島MF野津田が思い切り振り抜いたシュートのコースを頭で変え、ゴールを守った。

 攻撃でも見せた。後半、フレッシュな選手が投入されるごとにリズムをつかんでいくと、迎えた28分の左CK。ニアで相手DF野上と競り合い、オウンゴールを誘発した。「入り方を工夫して、触れなかったですけどオウンゴールを誘うことができた。あの得点はチームに勇気を与えたと思う。苦しみながらも先制点を奪えたのは非常に良かった」。自身で振り返った通り、まさに苦しいゲームを制する分岐点となった。

 43分、今度は山根が魅せる。前線まで上がり、ペナルティーエリア手前でMF大島僚太(29)からパスを受けた。自身でもシュートを打てる体勢だったが、瞬時に視野を広げて冷静に、左の知念にパス。「何試合か前のミーティングで鬼(木)さんに(視野について)指摘され、練習で取り組んできた。あそこで落ち着いて知念にボールを届けられたというのは成長を感じた」。知念のシュートはGKに防がれたが、こぼれ球に反応。勢いよく前に詰めて拾い、右足で蹴り込んだ。勝負がついた。

 チームは5戦負けなしで首位をキープ。満足のいく内容ではなくても焦れずに、球際でしぶとく、勝負強さを見せた。谷口と山根はそのままオーストラリアへ出発。代表合流に向けても弾みのつく白星となった。冨安が不在の中、大一番での出番が期待される谷口は「個人的にも凄くチャンス。移動も長いので自分のコンディションをしっかりキープしたい」とし、「とにかく次はW杯が懸かった大一番なので、何がなんでも勝って決めて帰ってくるという強い気持ちを持って行ってきたい」と力を込めた。

 昨年11月のベトナム戦、オマーン戦以来の最終予選出場を見据える山根は「(代表に)行く前のゲームは、思い返すと意外と点やアシストが付いているイメージがある。チームの勝利が一番でしたし、きょうはたまたまですけど」と振り返り、「気持ち的にはいい気分で行けますけど、もう舞台も違う。チームも変わって国を背負って戦う立場になる。そのモードに今から切り替えていかないといけない」と表情を引き締めた。

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2022年3月19日のニュース