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C大阪・大久保 15年ぶり古巣弾!J1史上最長ブランクを一気5年更新「もう必死で…」

[ 2021年2月28日 05:30 ]

明治安田生命J1第1節   C大阪2ー0柏 ( 2021年2月27日    ヤンマー )

<C大阪・柏>前半42分、先制点を決めポーズを決めるC大阪・大久保(左)(撮影・後藤 大輝)
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 明治安田生命J1は各地で8試合があり、C大阪はホームで柏と対戦し、2―0で勝利した。15年ぶりに復帰した元日本代表FW大久保嘉人(38)が、前半42分に決勝点となる先制ゴール。同一チーム15年ぶりの得点はJ1史上最長ブランク弾となった。これがJ1通算186得点目でチームの白星発進に貢献するとともに、前人未到の200得点到達に向けても好発進した。

 役者が違う。15年ぶりに長居へ帰ってきたストライカーが、これ以上ない「ただいま」のあいさつを告げた。前半42分、ゴール前で相手のマークを外した大久保が松田陸の右クロスに反応。頭でコースを変えたシュートは鮮やかにネットを揺らし、均衡を破った。

 「最高に気持ちよかった。もう必死で…。得点を取りたいなという気持ち、次がない気持ちで入りました」

 試合後のヒーローインタビュー。勝利の立役者は率直に胸の内を明かした。古巣で迎えた新たなシーズン。始動後、一貫して控え組でのプレーが続いていたが、柏戦の3日前にいきなり先発組へ。想定外の開幕スタメンに、奮い立っていた。

 「“メンバーに入れれば”と思っていたぐらいで“まさか”と驚いた。ここでやらないと後がない気持ちで、今日に懸けていた」

 国見高を卒業し、01年に加入した思い入れのあるクラブ。復帰とともに背負った背番号は、当時の大先輩だった西沢明訓の「20」だった。「アキさんには毎日のようにかわいがってもらって、練習では怒られて…。“20”の背中を見て育ってきたし、つけたからには結果を残さないといけない」。東京Vに所属した昨季はJ2で無得点。2年ぶりに迎えるJ1だったが、13年から3年連続J1得点王の力は健在だ。

 開幕白星を呼び込む決勝弾。それだけでなく、鋭い飛び出しで退場者を誘発する動きもあった。若手起用に定評がありながら、38歳を先発で送り出したレヴィー・クルピ監督は「嗅覚があり、最高のフィニッシュの精度を持った選手」と称賛。そして、かつて一緒に戦った元日本代表MFの森島寛晃社長も「点を取るのが仕事で、良いスタートを切らせてくれた」と喜んだ。

 同一クラブでJリーグ史上最長の“ブランク弾”だ。年齢などを疑問視されても「周りが何を言おうが関係ない」と語る大久保。自身にとってJ1通算186得点目。前人未到の「200」だけでなく、その先も予感させる復帰弾となった。

 ≪最多タイ3チームで開幕ゴール≫大久保がC大阪で15年ぶりに得点。J1の同一チームでは05年本田(鹿島)の10年ぶり、移籍を経て復帰した選手では16年太田(磐田)らの9年ぶりを上回る「お久しぶり弾」になった。
 J1開幕戦は12年神戸で2得点、15年川崎Fで1得点しており、通算4得点。3チームで開幕ゴールは最多タイで史上6人目。

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