NHK BPO「倫理違反」に見解「コロナ、ワクチンの基本的な知識が欠けていた」ジャーナリズムの徹底へ

[ 2023年12月20日 15:42 ]

東京・渋谷のNHK社屋
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 NHKは20日、東京・渋谷の同局で山名啓雄メディア総局長の定例会見を行い、今年5月に放送された報道番組「ニュースウオッチ9」での新型コロナウイルスに関する不適切な報道が、放送倫理・番組向上機構(BPO)により放送倫理違反と認定されたことについて見解を示した。

 同局は5月15日の番組内で、ワクチン接種後に亡くなった人の遺族を新型コロナに感染して亡くなった人の遺族のように視聴者に誤認させた。同局は8月1日付で計4人を懲戒処分にすると発表。取材を担当した報道局映像センターの職員と上司に当たる同センターのチーフ・リードはそれぞれ出勤停止14日、同番組編集責任者の報道局チーフ・リードは減給、同番組編集長の報道局専任部長はけん責の処分となった。

 この件について、インタビューを受けた当事者である遺族が声明文を発表。「NHKは人の命、死をあまりに軽く見ている」などと厳しい声を寄せた。

 中嶋太一理事は、再発防止について「取材し、放送し、やっていく段階のチェックのあり方っていうものを、リストを作ったりしていろいろやっているが、今回BPOに指摘された中に、本質的な部分の指摘があったというふうに受け取っている。今回の件はコロナウイルス、ワクチンといったものの基本的なことについての知識が欠けていたということは間違いない」とコメント。

 「どんなジャーナリストであっても最初は初めて経験することが多いと思う。そういうときに、ちゃんと専門的な知識を持っている人間は日々の取材活動のデスクとのやりとりの中で、コミュニケーションを取っていくのが大事なことだと、その中で鍛えられていくというのがあると思うので、そういった基本的なところをもう一回徹底するよう、それは取材者だけでなくて、それを管理・監督する側も徹底していくように変えていく」と語った。

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