阪神・岡田監督の「アレ」流行語大賞選出の理由は?事務局が説明「昭和の野球人的な率直な話ぶり」

[ 2023年12月1日 14:54 ]

胴上げされる岡田監督
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 今年話題になった言葉に贈られる「現代用語の基礎知識選 2023ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、都内で発表され、年間大賞にはプロ野球・阪神の岡田彰布監督(66)による「アレ(A.R.E.)」が選ばれた。岡田監督は18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一達成と歓喜に沸いた2023年を、流行語年間大賞で締めくくった。事務局は、選出理由について「岡田監督の言葉の力は人を動かす」と太鼓判を押した。

 「アレ(A.R.E.)」は、18年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神の今季スローガン。岡田監督が選手に意識させないよう、優勝を「アレ」と表現していた。

 事務局は、選出理由について「今年のタイガースはチームスローガンを『A.R.E.』とし、『アレ=優勝』への強い決意を表明した。そして日本シリーズでの優勝インタビュー、岡田彰布監督は“何とか達成できたので。アレのアレを”と話し敵地京セラドーム大阪も沸きに沸いた」と、大きな反響を呼んだ一言だと称賛。「岡田監督の言葉の力は人を動かす」とし「四球を安打と同等の査定とし“四球を選べ”の言葉どおり9四球数は12球団トップを記録、正力松太郎賞選出理由の一つともなった。日本シリーズ第1戦では対オリックス山本由伸投手攻略法“低めを打て”で見事勝利する。本質をついた飾らない昭和の野球人的な率直な話ぶりに、タイガースファンはすぐさま反応、“そらアレよ““そらそうよ““そらセーフよ“などの「“そら〇〇“タオルを振って球場を盛り立てた。関西対決となったのは6年ぶり2度目。『アレ』効果で関西ダービーの熱戦は関東にまで熱く届いた」と総評した。

 登壇した岡田監督は「ちょうど1年前なんですけども…18年も優勝していないチームが優勝と言うなと。“コレ”は手が届く、“アチラ”というと遠い気がする。“アレ”というのは、もう少しで何かに手が届く。プレッシャーがかからないように“アレ”は良いかなと思った」と背景を告白。「関西を盛り上げるのに少しでも貢献できたのでよかった」と振り返った。

 18年ぶりの「アレ」を達成した阪神は、勢いそのままに38年ぶりの日本一を達成。史上3番目に長いブランクで、昭和、平成、令和と3元号をまたいだ日本一奪還は史上初。これまで日本一1回は2004年球団創設の楽天に並んで現存球団では最少タイだったが、悲願の2度目を達成した。また、今年66歳を迎える岡田監督は、13年楽天の星野仙一監督に並ぶ最年長での快挙となった。

 野球関連ワードの受賞は3年連続。21年にはエンゼルス大谷翔平投手の活躍を表現した「リアル二刀流」「ショータイム」が大賞を受賞し、昨年はプロ野球・ヤクルトの村上宗隆内野手の「村神様」が選出された。

 「新語・流行語大賞」は84年にスタート。ユーキャンとの提携で04年から現在の名称に改称された。選考は「現代用語の基礎知識」編集部の調査による30のノミネートから、選考委員会が10語を選んだ。選考委員は、金田一秀穂氏(杏林大学教授)、辛酸なめ子氏(漫画家・コラムリスト)、パトリック・ハーラン(お笑い芸人)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる氏(漫画家)、大塚陽子氏(「現代用語の基礎知識」編集長)。

 トップ10は以下の通り(順位なし、並びは五十音順)

◆新しい学校のリーダーズ/首振りダンス
◆アレ(A.R.E.)【年間大賞】
◆OSO18/アーバンベア
◆蛙化現象
◆生成AI
◆地球沸騰化
◆ペッパーミル・パフォーマンス
◆観る将
◆闇バイト
◆4年ぶり/声出し応援

【選考委員特別賞】
◆I'm wearing pants!(アイム・ウェアリング・パンツ)

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2023年12月1日のニュース