松尾潔　黒人差別テーマの映画イベント試写会に登場「目を背けちゃいけない。学ばなければ」

映画「Till（ティル）」の特別試写会に登場した音楽プロデューサーの松尾潔氏
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　音楽プロデューサーの松尾潔氏（55）が30日、渋谷ユーロライブで行われた映画「Till（ティル）」（12月15日公開、監督シノニエ・チュクウ）の特別試写会に登場した。

　黒人差別をテーマにした作品について「これと似たようなことを我々は起こしてはいけないですよ。（事実から）目を背けちゃいけない。（起きたことから）学ばなければ」と力説。「過去は替えられないけれど、過去の意味を変えられるのではないかということを、この映画は言いたいのだと思う」と訴えた。

　映画は、人種差別が残る1995年のアメリカで発生したエメット・ティル事件をもとに制作。息子を殺害された母親が、裁判の不当を訴えて行動する姿は、すべて実話で、アフリカ系アメリカ人の公民権運動が拡大化していくきっかけになった。米のシンガー・ソングライター、ボブ・ディラン（82）が「ザ・デス・オブ・エメット・ティル」のタイトルで楽曲化したことでも知られている。

　旧ジャニーズ問題などについて言及したことで今夏、歌手の山下達郎（70）が所属する事務所「スマイルカンパニー」から契約終了を告げられた松尾氏。

　来年1月11日には、世間を賑わせた契約解除までのいきさつについて夕刊紙「日刊ゲンダイ」に告白したコラムをまとめた書籍「おれの歌を止めるな　ジャニーズ問題と『芸能』の未来」を上梓する。