結城東輝弁護士　ビッグモーターと損保会社の関係に「修理工場が保険代理業を兼ねてしまうと」

テレビ朝日
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　結城東輝弁護士が27日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」（月～金曜前8・00）に出演。中古車販売大手ビッグモーター（東京）の不正問題について言及した。

　ビッグモーターの保険金不正請求問題では、大手損害保険会社との「なれ合い」の構図も浮上。損保側は自動車事故に遭った保険契約者に、提携先のビッグモーターの修理工場を紹介し、その見返りとして自動車損害賠償責任（自賠責）保険契約を獲得できるプラス面があることが表面化している。大手損保は、過去にビッグモーターへ複数の社員を出向させていたことも判明。現段階で不正への関与は確認されていないが“持ちつ持たれつの関係”が、不正を生む土壌となっていた可能性も指摘されている。

　今回の問題では、ビッグモーターに出向者を出し、工場長による不正の指示と報告書が書き換えられた可能性を把握しながらビッグモーターへの事故車の紹介を再開していた損保ジャパンが、一連の対応を検証するため外部の弁護士による調査委員会の設置を決めている。

　番組では、ビッグモーターの関東エリアの元工場長の「損保会社とビッグモーターの関係というのはかなり深い。背景にあるのは自賠責保険と入庫紹介の関係」というコメントを放送。元工場長によると、損保会社がビッグモーターに修理車両を1台紹介すると、ビッグモーターは自賠責を5件を与える「1入庫5自賠責」という慣習があったという。ちなみにビッグモーターの経営計画書には「自賠責保険の取引実績に応じて修理が必要な車の紹介を強く要請する」とされている。

　結城氏は、「違法性はないという認識なんですけど、修理工場が保険代理業を兼ねてしまうと構造的にこういう関係は出てくるだろうと思う」と指摘。「それを透明性を高める形で顧客の信頼を獲得していく形になるのがいいのか。どうすれば顧客の利益を第一に、あるいは信頼を第一にどうすればそういう信頼を獲得できたのかという構造をもう1回見直さないと、違法性はないけど実際はどうなのってなってしまいますよね」と自身の見解を述べた。