「山と食欲と私」漫画家、女性ソロキャンパーのナンパ被害受け問題提起「他者の“ソロ時間”を邪魔して…」

[ 2023年6月9日 15:59 ]

信濃川日出雄氏ツイッターアカウント(@wagonanihs)

 人気漫画「山と食欲と私」などで知られる漫画家の信濃川日出雄氏が9日、公式ツイッターを更新。前日、女性ソロキャンパーが男性からしつこく声をかけられたと告発した件を受け、自身の経験をもとに思いを記した。

 8日夜、女性ソロキャンパーがツイッター上に1本の動画を公開。動画には、女性に「LINE交換しない?」などとしつこく言い寄る男性の姿が映し出されている。この動画に、キャンプ好きとして知られる芸人・ヒロシが「これ、男の俺でも嫌だわ。恐ろしい。キャンプが台無しになるわね」と反応し、大きな反響を呼んでいた。

 女性がソロで登山をする「山と食欲と私」を連載中の信濃川氏。女性一人で山でのテント泊を楽しんだり、山と食を堪能する同作は、幅広い層から支持され、レシピ本や登山の指南書も発売されている。

 信濃川氏は「迷惑おじさんは孤立した存在です。皮肉でもなく、孤独と山は実に相性がよく、おじさんに限らず山に足を向けてしまうことは誰にでもある」と書き出し、今回の問題に言及。「そこで他者の“ソロ時間”を邪魔して平穏を汚さないこと。わきまえていれば、無害で平和なんだけど。ブレーキが壊れた人に、どんな意識付けが有効だろうか」と問題提起した。

 「山のテント場にてソロ登山者同士が仲良くなることは多々ある。しかし、それは漆黒の夜道じゃない。明るいときに、きちんと挨拶をして、互いの顔をみて、お互いに喋りたい気持ちなのかどうかを測って、それから少しずつ少しずつです。キャンプ場でも同じではないでしょうか」とつづり「…なんて、ツイートはしてみたけど、当該者にこんな言葉が届くものとも思えず。一般的に、害を被る側が自ら気をつけたり、無害な人たち同士で注意喚起し合うよりもはるかに、害する者の心にアプローチするほうが難しい。対処を超えて、世の中を良くするとか、社会を変えるとか、大テーマとなる」とした。

 また、「自分の話」として「山にて。そういや去年、とあるテント場にて、同い年くらいの中年の女性にしつこく(馴れ馴れしく)話しかけられて非常に困った。仕方がないので閉店オーラを出して対処しました」と自身の経験談も告白。「おじさん→女性というベクトルのほうが多数ではあると思うが、まれに逆もあるので、まぁ気をつけましょう」と注意を呼びかけた。

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