トップ棋士たちの2022年抱負 A級順位戦首位独走中の斎藤慎太郎八段「昨年以上の内容を」

[ 2022年1月6日 14:22 ]

斎藤慎太郎八段
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 将棋の斎藤慎太郎八段(28)、羽生善治九段(51)、三浦弘行九段(47)、山崎隆之八段(40)らトップ棋士14人が、都内のスタジオで行われたABEMAの収録に参加し、新年の抱負を語った。

 ◆斎藤八段「昨年以上の内容を」

 前期の名人戦挑戦者だった斎藤八段。結果、渡辺明名人を前に1勝4敗と散った。「名人戦が終わって次の一局に向かうのは難しかった。どう乗り越えたのかは覚えていないです」。それでも今期のA級順位戦でも6連勝と首位を独走中。好調の理由を「順位戦は対戦相手と先後が決まっているので序盤の対策を徹底している。持ち時間も長いのであまり慌てず、前々からの準備を昨年と変わらずに続けている」とした。再挑戦へ向けて「もし挑戦できれば昨年以上の内容を見せたい。その先に結果も見えてくると思います」と静かに語った。

 ◆羽生九段「現代調の将棋や戦術にアジャスト」

 多くの将棋ファンが願う羽生九段の獲得タイトル数100期達成。前人未踏の頂きへ、「一つ一つの対局をしっかり頑張ってチャンスをつかんでいくことが大事。地力をつけ、地に足をつけて一歩一歩前に進むことが(結果に)つながっていくのかな。いままでの蓄積がそのまま生きるわけではない。現代調の将棋や戦術にアジャストしていくことが求められている」と冷静に測っていた。新年に取り組みたいこととして旅行を挙げ、「行ったことはあっても観光したことがなくて(笑い)。日本は広いですからね」と笑顔を見せた。

 ◆三浦九段「すばらしい先輩方をお手本に」

 2月に48歳を迎える年男の三浦九段。「年齢が高くなればスポーツの世界と同じで衰えを感じることが出てくると思っていたが、自分よりも年齢が上の方でもすばらしい将棋を指されている方もいて、自分はまだまだ」とストイックに語った。新年に際し「不出来な将棋を減らしたい。(先輩方を)お手本にして頑張りたい」と意気込んだ。

 ◆山崎八段「リセットして今を大切に」

 昨年、念願のA級昇級を果たした山崎八段。現時点で1勝5敗でリーグを戦っている。「昨年は強くなりたいと思って臨んでいたが、その後、自分が良い時の粘り強さとか執念という気持ちと比べてしまっていた。今年はリセットして今を大切に、今の自分を意識して戦っていく年にしたい」と不屈の闘志を燃やした。

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