三谷幸喜氏 歌舞伎俳優の“強み”語る、アドリブ入れても「空気戻る」

[ 2020年9月24日 19:31 ]

シネマ歌舞伎「三谷かぶき 月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち」の完成披露舞台あいさつに出席した(左から)三谷幸喜氏、松本幸四郎、片岡愛之助
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 脚本家・演出家の三谷幸喜氏(59)が24日、都内で行われたシネマ歌舞伎「三谷かぶき 月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち」(10月2日公開)完成披露舞台あいさつに出席。歌舞伎俳優の“強み”を語った。

 放送中のTBSドラマ「半沢直樹」では多数の歌舞伎俳優が出演し、インパクトのある芝居でその人気を支えている。三谷氏は「歌舞伎俳優の方々はお芝居がしっかりされている。型ができているからアドリブがすごいんですよ」と評価。続けて「僕は普通の芝居で俳優さんが突然舞台上でアドリブを言うのが好きじゃないし、認めていないんです。アドリブは台本にないせりふなので、言っちゃうと空気が変わってなかなか戻らない。でも歌舞伎俳優の方々は確固たるものがあるので、どんなに外れてもうまく戻る。とにかくそれがすばらしい」と称賛していた。

 シネマ歌舞伎は、HDカメラで撮影した公演を映画館のスクリーンで楽しむもの。今回公開となる「三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たち」は、みなもと太郎氏による人気歴史ギャグマンガ「風雲児たち」を基に三谷氏が作・演出を手がけ、昨年6月に上演された作品となる。もともと原作の大ファンだった三谷氏。シネマ歌舞伎のオープニングでは「みなもと太郎さんのアニメから始まる。ファンとしてはうれしくて」と明かすと、ともに登壇した松本幸四郎(47)、片岡愛之助(48)が「それ、言わないほうがいい。これからご覧になるのに」と苦笑い。しかし三谷氏は「最後のとあるシーンは、20年以上前にマンガで読んだときに歌舞伎で見たいって思ったんです。クライマックスの、別れのシーンです」とさらにネタバレを続けて会場から笑いを誘った。

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