藤井棋聖 2冠奪取へ 師匠の杉本八段が新たな羽織を贈る

[ 2020年8月19日 05:30 ]

2冠勝負服で大一番へ!!王位戦第4局への意気込みを語る藤井棋聖
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 将棋の最年少2冠と八段昇段を目指す藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑む61期王位戦7番勝負第4局が19、20の2日間、福岡市中央区の大濠公園能楽堂で指される。これに先立ち、師匠の杉本昌隆八段(51)がスポニチ本紙の取材に応じ、王位戦を前に新たな羽織を贈っていたことを明かした。この2日間で披露するか注目される。

 杉本が贈ったのは薄緑色の羽織。プロ棋士御用達の白瀧呉服店(東京都練馬区)で購入した。価格は数十万円。5色を見せてもらった中から、夏にぴったりの爽やかな色を選んだ。杉本は「緑といっても白に近いように見えて、明るい雰囲気が出るのではないか」と想像した。

 藤井がタイトル戦で初めて和服を着たのは、6月28日の棋聖戦第2局。この時は濃紺の和服に黒い羽織、はかまは灰色でしま模様の仙台平(せんだいひら)という組み合わせ。これは杉本が京都市の呉服店で選びプレゼントしたものだった。棋聖戦第4局は、杉本が贈った別の羽織とはかまで挑み、史上最年少タイトルを獲得した。

 師匠が選んだ和服を着たタイトル戦では負け知らずの藤井。勝負どころとなるこの2日間で袖を通す可能性が高い。

 将棋界ではタイトル戦を和服で戦うのが慣例。藤井本人は着付けをプロに全て任せていて、当日になって初めてどの服を着るか知る。そのため、新たな羽織をまだ目にしていないという。白瀧呉服店の担当者は既に福岡入り。羽織も一緒に運んだとみられる。

 杉本は「羽織を気に入ってくれたらありがたい。どのように羽織を着こなしてくれるか楽しみですね」と胸を高鳴らせた。

 《タイトル戦6局連続で和服》藤井は棋聖戦第2局から王位戦第3局までタイトル戦で6局連続で和服を着用。杉本からのプレゼントのほか自身でも仕立てている。羽織は黒、淡いブルー、渋い緑、透け感のある黒とこれまでに4種類を披露。着物も濃紺、白、灰色の縦じまなどを着用している。

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