「劇団四季」クラウドファンディング 目標額1億円到達!開始から4日目 創設以来の危機に支援の輪

[ 2020年6月20日 15:18 ]

クラウドファンディング開始4日目にして目標の1億円が集まった劇団四季
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 新型コロナウイルスの影響により「かつてない経営危機に直面している」とし、劇団活動継続のため今月17日にクラウドファンディングを開始した「劇団四季」の支援プロジェクトが20日、早くも目標額の1億円に到達した。活動資金を募り始めてから4日目のスピード達成。「劇団始まって以来の危機」に支援の輪が広がっている。

 この日午後3時すぎ、目標を達成。コレクター(支援者)は約7200人。クラウドファンディング・プラットホーム運営の「MOTION GALLERY」によると、開始4日目の1億円到達は「ミニシアター・エイド基金」(開始3日目)に次ぐ2番目の早さ。目標は達成したが、活動資金は9月30日午後11時59分まで募る。

 劇団四季は今年2月末から公演活動をストップ。6月末までの4カ月間で年間公演の3分の1にあたる約1000公演が中止になり、国内に8つの専用劇場を持つ“世界最大規模”の演劇集団ながら「かつてない事態と損失に直面しています。かつてない経営危機に直面しています。この状況を乗り越え、これからも日本全国の皆様に演劇の感動をお届けするために、劇団四季ご支援のお願いです」と1000円~10万円の15コースを設定。中止公演の損失補填と今後の活動資金の募った。

 1953年に10人の学生からスタート。以来60年以上にわたり、着実に公演活動を積み重ね、近年の年間の総公演回数は3000回以上、総観客数は300万人超。所属している俳優・技術スタッフ・経営スタッフは約1400人と、今や世界最大規模の演劇集団となったが「これまでに経験のない、劇団始まって以来の危機にさらされています」。再開の準備は進めているものの「以前のように連日満席のお客様に観劇をお楽しみいただけるまでには少し時間がかかる状況で、新型コロナウイルス感染症が収束するまで、大きなダメージを受け続ける見込みです」という。

 「プロジェクトによる支援金は、劇団活動の維持のため、中止公演の損失補填および今後の活動資金に充てられます。関係企業・機関からも支援を頂き、公的な支援についても、最大限活用する予定ですが、今回の事態で受けた損失は非常に巨額であり、補填できる目処は立っていません。収益悪化の一途をたどる最悪の状況を想定しながら、劇団内でも様々な施策を行い、劇団一丸となって今のこの危機を乗り越えようとしています。大きな痛手を抱え、未来の見通しが立たない状況が続いていますが、お客様とともに作り出す『演劇』の時間と空間を愛し、守ることを決して諦めず、一歩一歩、開幕まで進み続けます」と決意を示している。

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2020年6月20日のニュース