任天堂 2年ぶり営業赤字 ポケGO効果は限定的

[ 2016年10月26日 18:40 ]

 任天堂が26日発表した2016年9月中間連結決算は、営業損益が59億円の赤字(前年同期は89億円の黒字)に転落した。据え置き型ゲーム機の販売減に加え、円高で海外での収入が目減りしたことが響いた。中間期の営業赤字は2年ぶり。世界的な大ヒットとなったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」の効果は限定的だった。

 売上高は33・0%減の1368億円だった。一方、純利益は前年同期の約3・3倍の382億円。米大リーグ、マリナーズの運営会社の株式売却益を627億円計上したことが寄与した。

 ポケモンGOは関連会社のポケモン(東京)と米ナイアンティックが開発し、任天堂の直接の売り上げにはならない。関連会社ポケモンなどから出資比率に応じた投資利益120億円を計上したが、ポケモンGOによる利益額は一部にとどまったとみられる。

 17年3月期の業績予想は、売上高を5千億円から4700億円、営業利益を450億円から300億円にそれぞれ下方修正した。純利益予想は350億円から500億円に引き上げた。

 任天堂は業績回復に向け、スマホ向けゲームを強化する方針で、12月に「スーパーマリオラン」の配信を開始する。君島達己社長は記者会見で「ハードとソフトをビジネスの中心に置きつつ、スマホ向けも収益の柱に育てる」と説明した。

 来年3月に発売予定の新型ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」については、本年度中に200万台の出荷を見込んでいると明らかにした。

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2016年10月26日のニュース