阪神再奪首!!岡田監督「普通やろ。そんなん組み替えもクソも…」中軸トリオ解体で9点大勝

[ 2024年5月17日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神9―4中日 ( 2024年5月16日    バンテリンD )

<中・神>6回、3ランを放った原口(左)を迎える岡田監督(撮影・椎名 航)
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 阪神・岡田彰布監督(66)が16日の中日戦で不振の大山悠輔内野手(29)を2年ぶりに先発から外す打線組み替えに踏みきり、3日ぶりに首位の座を奪い返した。活性化した打線は11安打9得点で大勝。佐藤輝明内野手(25)を2軍に降格させた15日に続く大きな決断が2連勝を呼び、勝率3厘差で巨人を抜いた。 

 岡田監督が再び大きな決断を下した。昨季レギュラーシーズン143試合とポストシーズン10試合、そして今季開幕から39試合。監督復帰から通算192試合目で初めて大山の名前を先発オーダー表に書き込まなかった。迷いはなかった。

 「思い切ってって、普通やろ。そんなん組み替えもクソも…。大山も、いつまでも調子悪いのに、そんなん使ってられへん。もし大事なとこで打たんかって負けたら、何もならんから」

 昨季全試合で4番を任せた中核でも、聖域ではない。前夜まで16打席無安打など、5月は打率1割台の不振。勝つために何が最善か――。突き詰めた答えが先発から外すことだった。4番に原口、5番に糸原、1番に井上など、2番と3番以外は前日から一気に入れ替え。結果として約1カ月半前の開幕戦で中軸に並んだ森下、大山、佐藤輝の生え抜きドラフト1位3人がそろって先発から消えた。

 新打線は序盤から機能した。初回は代打を主としてきた原口、糸原がそろって打点を挙げて先制。4回には前川からの4連打と中野の適時二塁打で4点を追加した。2点を返された直後の6回には原口が今季1号の左越え3ラン。前夜殊勲の近本を除き、先発8人に安打が生まれ、湿りがちの打線がつながって9得点で快勝した。

 「(起用した選手は)1軍におるんやから。今日は勝つために、そないしてメンバー変えてるんやから。1軍いてる限りは試合の戦力なわけやから」

 1点でも多く取るための最良の選択だったことを強調し、途中出場からの空振り三振で17打席連続無安打へ伸びた大山には厳しい言葉を向けた。「刺激というか、次の打席見たら分かるやんか。何もなってないやん。(バットに)当たれへんもんな」。きょう17日の先発復帰についても「そんなん分からへん」と明言しなかった。

 15日の佐藤輝の2軍降格に続く大ナタ。2連勝で2カード連続の勝ち越しを決め、勝率3厘差で再び巨人の上に立った。悩める大砲を欠いても、首位を奪い返す力がチャンピオンチームにはある。
(遠藤 礼)

 ○…原口(神)が今季初先発。先発4番は18年6月1日の西武戦以来6年ぶり10度目。開幕戦でクリーンアップを務めた3番森下、4番大山、5番佐藤輝(15日に登録外)がそろって先発オーダーに名前がないのは今季初めて。5月10日のDeNA戦からは6試合連続の打線組み替えになった一方、今季23通り目の打順は他のセ5球団が31~32通りの中で最少。昨季も69通りで、114~128通りの他5球団に比べて極端に少なかった。

 ★4月14日中日戦(バンテリンドーム)野手8人のうち6番の前川を除く7人をシャッフル。定位置の2番から8番に入った中野の7回決勝打で、連敗を3で止めた。

 ★5月5日巨人戦(東京ドーム)前回対戦の3月31日、6回1安打無得点に封じられた高橋礼に、1番近本、2番中野に加えて3番佐藤輝の3連続左打者。3人で4安打、3打点を奪う。

 ★同10日DeNA戦(横浜)今季1軍初昇格の井上をプロ初の5番に抜てき。井上は6回に三塁強襲の適時打。控えに回ったノイジーも発奮。途中出場から9回に決勝打で、2位巨人と0・5ゲーム差の首位を死守した。

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